1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63480094
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
高橋 清志 酪農学園大学, 酪農学部, 助教授 (90048108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒沢 隆 酪農学園大学, 酪農学部, 講師 (70137412)
桐沢 力雄 酪農学園大学, 酪農学部, 講師 (70153252)
小沼 操 酪農学園大学, 酪農学部, 助教授 (70109510)
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Keywords | 牛のタイレリア原虫感染の予防 / スポロゾイト合成ワクチン / DNAプローブ / 細胞性免疫 / コバルト照射による弱毒化 / メロゾイトのモノクローナル抗体 / スポロゾイトのモノクローナル抗体 |
Research Abstract |
1.スポロゾイトの合成ワクチン:感染ダニのスポロゾイト(SP)の発現率は成ダニより若ダニが高率であり、感染若ダニは飼育温度を25°Cから37°Cに上げると吸血刺激がなくてもSPが成熟し感染力をもつようになった。モノクローナル抗体(MAb)作製のためには、さらにSP抗原を精製し、アッセイ系を確立する必要がある。現在メロゾイト(Me)のMAbとSPのポリクローナル抗体を用いてMeとSPの抗原性を解析中である。もし共通抗原があり、Me抗体でSPの感染を防止できれば抗原の得やすいMeが利用できる。そこでDNAの組み換えによってMeのDNAプローブを作製し、これを診断に応用すると同時にSPのDNAとの反応性を検討した結果、2個のMeプローブのうち1個はSPと反応した。 2.抗イデオタイプワクチン:Meの32kd MAbがMeの膜抗原に由来するものであることを免疫電顕法で確認した。さらにこの抗体によるMeの感染防御試験を4頭の実験牛を用いて実施した結果MeにMAbを感作して接種した牛は感染が完全に阻止され、牛にMeのMAbを投与してMeを接種した場合でも増殖が著しく抑制され、MAbの発病抑制効果が明らかにされた。抗体の感染防御能をin vitroで検定する目的で牛赤血球とMeを混合して培養することにより、Meが赤血球内に侵入することを確認し、現在この系でMAbによるMeの赤血球内侵入阻止効果を検討中である。 3.免疫応答:Me寄生赤血球の上昇とともに、マクロファージの活性上昇がみられ、Me寄生率の低下に伴いその活性も低下した。またMeの感染によりT-cellの増殖が高まりNK活性も上昇した。 4.Meの生ワクチン:Me寄生赤血球に^<60>Coを5-10Krad照射して10頭の牛に接種したところ、感染は成立するが対照牛に比較して、原虫の増殖性が著しく抑制された。今後は攻撃試験によって、これら弱毒Me接種牛の免疫能を明らかにする。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Soichi SHIRAKATA,et al: Jpn.J.Vet.Res.
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[Publications] 朝岡秀行 他: Jpn.J.Vet.Res.
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[Publications] 田中雅之 他: Jpn.J.Vet.Res.
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[Publications] 梶原典子: Jpn.J.Vet.Res.
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[Publications] Nobuhiro SASAKI: Jpn.J.vet.Res.
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[Publications] Satoru KAWAI: Jpn.J.Vet.Res.