1989 Fiscal Year Annual Research Report
ほ乳動物におけるDNA組み換えの頻度に影響を与えるDNA配列の検索
Project/Area Number |
63480123
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
木南 凌 新潟大学, 医学部, 教授 (40133615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内海 利男 新潟大学, 医学部, 助手 (50143764)
高橋 由明 新潟大学, 医学部, 助手 (60115045)
三嶋 行雄 新潟大学, 医学部, 講師 (30166003)
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Keywords | ミニサテライト / ゲル・シフト法 / 結合タンパク |
Research Abstract |
ミニサテライトは短かい塩基配列が縦列にくり返した反復配列で、そのくり返し数において多型性を示す。我々が単離したミニサテライトを含む遺伝子座特異的クロ-ン・Pc-2は生殖細胞でも、体細胞でも容易に変異を起す。このクロ-ンの一次構造を決定すると、AGGCAGGという7塩基のくり返しから成るミニサテライトが存在していた。このPc-2座の分子的特徴を検討した。AGGCAGGの一反復単位をもつクロ-ン、2単位、6単位をもつクロ-ンをそれぞれ合成し、クロ-ン化した。これらの配列が特殊な立体構造をもつことが、電気泳動の易動度から分かった。すなわち、約60塩基から成るDNA断片とし、60℃でポリアクリルアミド電気泳動を行うと、マ-カ-DNAの60塩基断片と同じ易動度を示すが、10℃では明らかに高い易動度を示した。これは、2反復6反復のものはもちろん1反復単位のものも同様の性質を示した。次に、この特異な構造特性をもつ配列に結合するタンパクの存在の有無を検討した。マウスFM3A細胞から定法に従いNuclear抽出液を調製し、ゲルシフト法を行った。ポリdI・dcを過剰に加えても消失しないバンドが検出された。しかもそのバンドは非放射性の同一のDNA断片を100倍加えると、明らかにバンドの濃さが減じ、一万倍加えると完全に消失した。このことは、この配列、もしくは立体構造を特異的に認識するタンパクが存在することを示している。このタンパクの存在を確認するために、サウス・ウエスタン法を行った。核抽出液を2次元電気泳動で展開し、フィルタ-に転写し、Pc-2をプロ-グとして結合させた。その結果、約50Kdの大きさを示すタンパクに結合能があることが判明した。
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Research Products
(1 results)