1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63480132
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
斉藤 國彦 関西医科大学, 医学部, 教授 (80077560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 玲子 関西医科大学, 医学部, 助手 (60172483)
里内 清 関西医科大学, 医学部, 講師 (50098125)
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Keywords | PAF / ビニール型PAF / アシル型PAF / 心筋 / 胃 / 水浸拘束 |
Research Abstract |
PAFは免疫炎症反応のメディエーターと見なされ、一般には正常組織に常在する成分ではないと考えられていた。然しながら、我々は外から何らの刺激を加えない正常なラット子宮にPAFが存在することを既に報告した。今回も、引き続き同じ考えの下で研究を行い、次の成果を得た。 1.ラット心筋中のPAFとそのアナローグ特にビニール型PAFについて ビニール型PAF(l-alk-l'enyl-2-acetyl GPC)の前駆体と見なされいるコリン・プラスマローゲンの豊富な心筋を材料として、灌流の後、各種クロマトグラフィーを併用してビニール型PAFを単離し、質量分析法により16:0、18:0、18:1のビニール型PAFを同定した。量的には16:0が量も多かった。心筋にはこのビニール型PAFの他にPAFとそのアシル型も存在しており、量的にはアシル型が最も多く、次いでビニール型、PAFは最小であった。 一方、16:0ビニール型PAFを半合成し、その血小板凝集能を調べた結果、16:0PAFの約1/5であった。 2.ラット胃におけるPAFとその変動 正常なラット胃にもPAFおよびそのアシル型が存在し、後者が約7倍多かった。部位的には幽門部に最も多く、次いで体部、前胃の順であった。 このPAFは水浸拘束ストレスにより直ちに反応して減少した。この変化は潰瘍の発現より早期にみられた。 以上のようにPAFは炎症免疫反応に関係するのみならず、正常組織の機能にも深く関わっており重要な研究課題である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Yasuda,et al.: Biomed.Environ.Mass Spectrom.16. 137-141 (1988)
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[Publications] Masugi,et al.: Life Sciences. 42. 455-460 (1988)
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[Publications] Nakayama,et al.: Biochem.Biophys.Res.Commun.151. 1256-1261 (1988)
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[Publications] Sugatani,et al.: FASEB J.3. 65-70 (1989)
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[Publications] Nakayama,R.;Saito,K.: J.Biochem.(Tokyo). 105. (1989)
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[Publications] Fujimura,et al.: Scand.J.Gastroenterol.(Supplement). (1989)
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[Publications] Kunihiko Saito;Donald J.Hanahan 編: "PAF AND DISEASES" International Medical Publishers, (1989)