1989 Fiscal Year Annual Research Report
老年期痴呆を中心とした精神疾患における脳循環動態の測定精度向上に関する研究
Project/Area Number |
63480247
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
山口 昂一 山形大学, 医学部(放射線医学), 教授 (00091843)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐川 勝男 山形大学, 医学部(精神神経医学), 助手 (00153932)
駒谷 昭夫 山形大学, 医学部(放射線医学), 講師 (10107188)
|
Keywords | Cerebral Blood Flow / Dementia / Smigle Photon Emission CT(SPECT) / Xe-133 Inhalation |
Research Abstract |
本研究課題の初年度(昭和63年度)に開発したXe-133ガス吸入脳血流SPECT用最適コリメ-タのリング型シングルフォトンエミッションCT(SPECT)装置への搭載が完了したので、その性能評価を行なった。その結果、感度は13.5kcps/μCi/mlであった。空間分解能は20cmΦファント-ム中のXe-133線状線源法により評価したが、FWHM値は中心部で13.6mm、中心より6cm離れた所では10.3mmであった。これらの実測値は、感度、空間分解能共に設計当初見込まれた性能より若干優れた性能であった。臨床応用においても、Xe-133の使用量を通常量の1,850MBq(50mCi)とした場合、平均計数率はおよそ100cpm/pixelで精度上の限界計数率が得られ、設計当初見込まれた性能をほぼ満足した。SPECT画像は、基底核領域の脳血流の評価ができる程度となり、特に深部の画質が向上した。 一方、従来はフロッピ-デスクモ-ドでシステムの稼働およびデ-タの処理、保管を行なっていたが、これをハ-ドデスクで行なうためのシステムの開発も行なった。ハ-ドデスクの容量は350MBであるが、多種のコリメ-タ-やデ-タ収集法に一貫して対応できるようになり、画像デ-タは独自のデ-タベ-スの構築によりその保存性や検索性が大幅に向上した。今後は、増え続ける画像デ-タに対処できる光デスク上のデ-タベ-スの構築、およびPACSの接続が課題になると考えられる。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Komatani A,Yamaguchi K, Sugai Y et al.: "Assessment of Demented Patients by Dynamic SPECT of Inhaled Xenon-133" Parkinson/Alzheimer Digest. 3. 3-4 (1989)
-
[Publications] 篠原正夫、川勝忍、駒谷昭夫 他: "アルツハイマ-型老年痴呆および多発梗塞性痴呆の局所脳循環ならびに臨床評価との関連-133Xe Single photon Emission CT(SPECT)による検討" 臨床精神医学. 18. 1387-1989 (1989)
-
[Publications] 駒谷昭夫、螻真弘、山口昂一 他: "脳血流測定中のPaCO_2とその補正の意義について" 動態核医学. 6. 9-12 (1989)
-
[Publications] 駒谷昭夫: "Xe-133吸入法による局所脳血流測定時の終末呼気CO_2濃度とその補正の必要性" 核医学. 27. 65-68 (1990)
-
[Publications] 駒谷昭夫、山口昂一、螻真弘、他: "Xe-133吸入法による局所脳血流SPECT用の最適コリメ-タシステムの開発とその性能評価" 核医学. 27. 173-177 (1990)