1988 Fiscal Year Annual Research Report
インスリン受容体キナーゼの細胞内基質蛋白・PP185の純化とcDNAクローニング
Project/Area Number |
63480266
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
春日 雅人 東京大学, 医学部(病), 助手 (50161047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 紘一 東京都臨床医学総合研究所, 部長
泉 哲郎 東京大学, 医学部(病), 医員
柴崎 芳一 東京大学, 医学部(病), 助手 (80196419)
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Keywords | インスリン受容体キナーゼ / チロシンキナーゼの基質 / チロシン燐酸化蛋白 |
Research Abstract |
我々はPP185のインスリン作用における重要性を確立するために、 (1)PP185がインスリン作用が最も良く発現されるラット脂肪細胞でも存在するか? (2)他のインスリン様作用を持つ物質によってもこの185K蛋白がチロシン燐酸化されるか? (3)PP185はインスリン受容体キナーゼの直接の基質となっているか?検討した。その結果、 (1)ラット脂肪細胞においても、分子量185Kの蛋白がインスリン添加によって急速にチロシン燐酸化されること、 (2)インスリン様作用を有するインスリン受容体抗体、コンカナバリンA、H_2O_2などによっても、分子量185Kの蛋白がチロシン燐酸化されること。 (3)純化したインスリン受容体により、185K蛋白は直接に燐酸化されることが明らかとなった。これらはPP185がインスリン作用において重要な働きをしているという考えと矛盾しない。次にPP185の純化を試みた。すなわち、培養細胞(H-35)にインスリン添加後細胞を破壊し、抗燐酸化チロシン抗体イムノアフィティカラムを用いてPP185を純化し、さらにSDS-PAGEにて分離した。現在、このSDS-PAGE上の185K部分を抗原として、185Kに対する抗体を作製中である。良い抗体ができれば、この抗体を用いてさらに大量のPP185を純化・精製し、そのアミノ酸配列を決定したいと考えている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tashiro-Hashimoto,Y.;Tobe,K.;Koshio,O.;Izumi,T.;Takaku,F.;Akanuma,Y.;Kasuga,M.: J.Biol.Chem.(1989)
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[Publications] Takayama-Hasumi,S.;Tobe,K.;Momomura,K.;Koshio,O.;Tashiro-Hashimoto,Y.;Akanuma,Y.;Hirata,Y.;Takaku,F.;Kasuga,M.: J.Clin.Endocrinal.Metab.(1989)
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[Publications] Momomura,K.;Tobe,K.;Seyama,Y.;Takaku,F.;Kasuga,M.: Biochem.Biophys.Res.Commun.155. 1181-1186 (1988)