1988 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー血管内手術による動物モデルの動脈瘤発育・破裂・治療の検討
Project/Area Number |
63480333
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
原 充弘 杏林大学, 医学部, 助教授 (30086607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小西 善史 杏林大学, 医学部, 助手 (10175333)
竹内 一夫 杏林大学, 医学部, 教授 (80086462)
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Keywords | アルゴンレーザー / 動脈瘤 / 動物モデル |
Research Abstract |
日本白色成熟家兎30匹の胸・腹腔動脈を使って、レーザー血管内手術法で動脈瘤発生・増大の実験を行った。方法はネブタールを静注して全身麻酔を行った。次いでtransfemoralarteryよりわれわれが開発した直径250μのライトガイドを用いX線透視下に、動脈壁にアルゴンレーザーを照射し、内膜・中膜の消去を行った。生食水を約2ml/秒の速度で注入しながら20〜25joule照射した所、10匹中7匹の動脈壁は穿孔し、十分な結果が得られなかった。これは血流と逆行性にレーザー光を血管壁に照射している事、及び血流速度と生食水注入速度が一致しない事等がモデルの再現性に関与している事が判明した。 そこで、確実かつ適切に、動脈内壁を消去して動脈瘤モデルを作成するには、angiocopyとhottipレーザーカテーテルを血行と順行性に挿入するのが良い事が判った。つまりレーザーカテーテルの先端に小さなアルミニウム金属を付着させ、目的とする部位の消去状況を直径0.75mmのangiocopyで直視下に観察しながら行う方法である。 頚動脈経由で、20匹のウサギの腹腔動脈に、上記の方法で血管内壁の消去を行った。この方法では、前回の方法より再現性があり、目的とする内膜消去は出来るが、hottipの先端が熱で、数回の使用直後脱落してしまう。生食水注入速度の誤差で、消去程度が異なる。hottipの大きさは、血管内壁の約70%程度のものが一番良い等種々改良すべき点があり、これらは今後の重要な問題となった。 レーザー照射を行ったが家兎を5匹生存させ、アドレナリンと高脂添加食で飼育したが、いずれも1週間以内に血栓を形成し死亡した。今後この飼育法も改善すべき点となった。
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