1988 Fiscal Year Annual Research Report
EGF骨吸収作用における骨芽細胞代謝の分子遺伝学的研究
Project/Area Number |
63480415
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
滝口 久 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (00050013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 恭子 日本大学, 松戸歯学部, 副手 (90133438)
守谷 芳子 日本大学, 松戸歯学部, 助教授 (40050017)
安孫子 宜光 日本大学, 松戸歯学部, 助教授 (70050086)
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Keywords | 骨芽細胞 / EGF / EGF受容体 / 1α / 25VD_3受容体 / collagen / alkaline phosphatase / collagenase inhibitor / m-RNA / DNA probe |
Research Abstract |
MC3T3-E1骨芽細胞は培養日数15日でPGE_2産生が著明に増大する。そしてEGFの結合量は10日で最大に達し、alkaline phosphatase活性は10日で最大となった後、15日まで低下し、再び20日まで上昇する。これらのEGFの作用と、継日変化による石灰化現象に関与する代謝を遺伝子発現レベルで解明することを目的とした。 本年度は、各継日培養時のMC3T3-E1からPNA画分を分離すると供にEGF受容体、1α、25VD_3受容体、type1 collagen,collagenase inhibitor,alkaline phosphatase各遺伝子のDNA probeをDNAシンセサイザーを用いて合成することを試みた。その結果、MC3T3-E1の培養日数が短い間は、28S、18S、RNA比が2:1を示し、比較的、純度、回収率が良好なRNA画分を分離できたが、長時間培養し、石灰化現象が現われてくる細胞からは、通常の方法では分離することが困難であった。このような現象を産み出す原因として、細胞基質成分の分泌が多くなり細胞の回収、破壊が充分でない為と考えられる。一方、DNA probeの分成については、30mevの1α25VD_3受容体、30merのtype1 collagen、17mevのcollagenase inhibitorの各1本鎖DNA断片を合成した。これらの合成DNA probeの純度、サイズをアガロース電気泳動、HDLCにより分析を行い、確認した。また、rat Liver-kidney-bene type alkaline phosphataseのcDNAクローンpA21-3、EGF受容体cDNAクローンpE5は供与を受け、E.coli HIB101に形質転換し、plasmidを分離精製した。これら各遺伝子DNA probeを用いてSouthern blot DNA hybridizationを行い、DNA probeとして有用であることを確認した。元年度は、MC3T3-E1長時間培養系から、collagenase処理等を行い、純度の高いm-RNAの回収を試み、合成に成功したDNA probeを用いて、石灰化現象を遺伝子発現レベルで解明する。
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