1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63480418
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
二ノ宮 裕三 朝日大学, 歯学部・口腔生理学教室, 助教授 (50076048)
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Keywords | 味覚リセプタ- / 分子遺伝学 / コンジェニック系マウス / 甘味応答 / Dーフェニルアラニン / アフリカツメガエル卵母細胞 / mRNA / クロ-ニング |
Research Abstract |
本年の研究計画は、1)味覚リセプタ-をコ-ドする遺伝子を明確にさせ、2)そのmRNAをアフリカツメガエル卵母細胞にて発現させ、それを精製し、構造解析することであった。それぞれの結果について以下にまとめる。 1)前年度までに、甘味アミノ酸、Dーフェニルアラニンに対する甘味応答の部分的欠損をもたらす遺伝子型dpa/dpaを有するマウス近交系BALB/cCrSlcにその保有系C57BL/6CrSlcマウスのDpa/Dpa遺伝子型を導入し、dpa遺伝子の周辺遺伝子セグメントはC57BLマウスに等しく、他の遺伝子背景はすべてBALB型になるコンジェニック系(BALB/cCrSlcーDpa/-)を作製したので、そのコンジェニック系マウスノ味応答を調べ、dpa遺伝子の機能を調べた。その結果、コンジェニック系はDーフェニルアラニンに対する甘味応答を示すのみではなく、近接した座位に存在するpsr遺伝子の支配するLープロニンに対する甘味高感受性ももたらし、さらに糖、サッカリンに対する応答もC57BLマウスと極めて類似し、高い応答性を示した。このことは甘味の受容サイトは複数個あり、それぞれ異なった遺伝子に支配されるが、それら遺伝子は第四染色体のdpa遺伝子周辺の極めて近接した座位に複合体として存在し、互いに協調して甘味リセプタ-形成に関与していることを示している。 2)前年度までに、C57BLマウス200匹の有郭乳頭からmRNAを抽出し、cDNAのライブラリ-を作成したが、このcDNAをSP6プロモタ-を挿入した発現ベクタ-でクロ-ニングし、In vitroでmRNAを合成させ、アフリカツメガエル卵母細胞にて翻訳、発現タンパクの味刺激にたいする膜電流応答を調べた。しかし、味刺激に特異的な応答を示したクロ-ンはまだない。また、コンジェニック系の舌抽出物を親近交系BALBに注入し、抗体作製を試みたが高い抗体価をしめす血清が得られなかった。しかし、これらの研究は現在継続中であり、今後も行う予定である。
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[Publications] Ninomiya,Y.,Kawamura,H.,Nomura,T.,Uebayashi,H.Sabashi,K.and Funakoshi,M.: "Analgesic effects of Dーamino aids in four inbred strains of mice" Cowp.Biochem.Physiol. 97. 341-343 (1990)
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[Publications] Katsukawa,H.,Ninomiya,Y.and Funakoshi,M.: "Effects of parasympathectomy on androgen responses of the rat submaudibular gland" Archs.Oral Biol.35. 273-275 (1990)
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[Publications] Ninomiya,Y.,Tanimukai,T.,Yoshida,S.and Funakoshi,M.: "Gustatory neural responses in prewealing mice" Physiol.& Behav.
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[Publications] Hellekant,G and Ninomiya,Y.: "On the taste of umami in chimpauzee" Physiol.& Behav.