1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63480423
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
末田 武 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (30013890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 敏郎 鹿児島大学, 歯学部附属病院, 助手 (80179613)
松永 信 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (70157337)
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Keywords | 歯肉線維芽細胞 / LPS / Bacteroides gingivalis / Bacteroides intermedius |
Research Abstract |
歯周疾患に罹患している歯肉より採取した歯肉線維芽細胞を用い、この細胞に対する口腔細胞由来のLipopolyssaccharide(LPS)の影響を調べる目的で本研究を行っている、口腔内には種々のLPS産生能を有する細菌が存在しているが、その中より成人性歯周炎と深い関係があるとされているBacteroides gingivalisとBacteroides intermediusとを選び本研究に用いることとした。なおBacteroides gingivalisについては381株を、Bacteroides intermediusについてはATCC33563株を代表株として選定した。これらの細菌を嫌気条件下で培養し、増菌をはかった後に集菌した。集菌した菌を凍結乾燥して保存し、菌量が一定量になるまでこの操作を繰り返し行った。凍結乾燥した菌よりLPSをフェノール抽出法で抽出し、その後LPSを超高速遠心分離機を用いて精製し、精製後に核酸を除去した。この精製物がLPSであるかについては、先に教室で作製してあった家兎抗Bacteroides gingivalis LPS血清、抗Bacteroides intermedius LPS血清を用いてLPSであることを確認した。歯肉より歯肉線維芽細胞を分離培養する場合、歯肉が健康である時には比較的簡単である。しかし歯肉に炎症がある場合や歯周組織の崩壊が大きい場合には歯肉線維芽細胞を分離培養することはかなり困難である、特に継代培養を行う場合にはかなりの困難を伴う。そのため現在、細胞培養についての条件に色々と変え、炎症がある歯肉よりの歯肉線維芽細胞の分離培養が確実に行える条件を検討している、LPSを歯肉線維芽細胞に作用させた時の歯肉線維芽細胞のコラーゲン代謝についての測定は来年度行う予定である。
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