1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63480435
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
森田 修巳 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (40060438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎本 友彦 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (70168798)
小司 利昭 日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (30178264)
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Keywords | 床用レジン / リベース材 / 疲労試験 |
Research Abstract |
裏装床の機械的強度と物理的性質を明らかにする目的で、床用材料の疲労試験を行なった。試料は、市販アクリル板、床用加熱重合レジン、加熱重合レジンに裏装用常温重合レジンで裏装、の計3種である。試料の寸法はADASNo.12にしたがい作製した後、37℃温水中に48時間保存した。実験は、島津製サーボパルサー(DHF-FB)に支点間距離50mmの3点曲げジグを取りつけ0〜5kgf荷重を10Hzのサイン波で加え、その時のたわみ量を測定した。測定値は、AD変換されパーソナルコンピューターに入力した後、自作のソフトウエアにより分析を行なった。このソフトウエアは、20秒間隔で、100回のサンプリングを行ない、その平均値から分析を行ない、3時間30分間の測定が可能となっている。 結果 1:実験開始より6000回荷時まではいずれの材料もたわみ量の変化が大きく2次曲線を描いたが一定の傾向は認められない。 2:測定開始より6000回荷時以上では変化率が一定となり、直線的に増加する傾向を認めた。 3:各試料のたわみ量の変化率は、(1)アクリル板7.5%/10min(2)加熱重合レジン15.0%/10min(3)裏装15.0%/10min 考察 以上の結果より考察すると、市販のアクリル板は工業製品であり製造上の材質の欠陥はないものと考えると、床用加熱重合レジンは約2倍のたわみ量の変化を認め材質の劣化も短期間で生ずる可能性が推察される。裏装を行なった試料ではたわみ量の変化率は加熱重合レジンと同じ値を示したが、臨床では長時間使用して不適合となったレジン床を裏装する場合が多いことを考慮すると、結果的に疲労した義歯床に対しては補強効果があるのではないかと考えられる。
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