1988 Fiscal Year Annual Research Report
3次元組織学的解析法を用いた顎外力の下顎骨への影響に関する研究
Project/Area Number |
63480453
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
篠倉 均 新潟大学, 歯学部, 助教授 (70107788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高頭 誠 新潟大学, 歯学部附属病院, 助手 (40176144)
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Keywords | Chin cap / 顎外力 / 骨改造現象 / 三次元画像解析 |
Research Abstract |
本研究の目的は、成長期の骨格性反対咬合の治療に多用されるChin cap装置の作用機序の解明にある。Chin cap装置は歯槽骨、顎角部のみならず下顎骨全体に影響を及ぼすと報告されてはいる。現在までは組織学的手法によるものが主であり、内容も2次元レベルの検索に留まっている。今回、Chin capの顎骨に対する影響を3次元的にとらえるため、3次元画像解析システム、顕微X線装置を用いることとした。まず、成長期ラット(35月齢、20g)を実験群と対象群に分け、実験群にChin capを装着した。両群にテトラサイクリン、カルセイン、アリザリン・レッドの3種のラベリング剤を0日、10日、20日に投与し、経時的に骨のラベリングを行った。Chin cap装着30日後にト殺し、ポリエステルレジンに包埋した。現在、両群の連続切片を作成し、63年度購入の顕微X線装置を用いて石灰化度の動きを検討し、同年度購入の3次元解析システムにて下顎骨の骨改造現象を立体構築している。その結果、Chin capから受けていると予想される応力分布に応じ、下顎骨全体の骨改造に変化が生じていることがわかった。特に下顎角部の咬筋付着部でその変化は最も著明で、下顎骨体、下顎枝までChin capの影響が及んでいた。
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