1989 Fiscal Year Annual Research Report
FKO装着により惹起される機能的矯正力と構成咬合採得条件との関係に関する研究
Project/Area Number |
63480454
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
作田 守 大阪大学, 歯学部, 教授 (60028751)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹根 一夫 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (30159032)
吉田 建美 大阪大学, 歯学部, 助教授 (60107068)
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Keywords | 機能的矯正装置 / 構成咬合 / 歪みゲ-ジ / 咀嚼筋 |
Research Abstract |
平成元年度では、基礎実験をふまえて以下のような研究計画を予定した。 1、アングルIII級不正咬合者を研究対象として前後的、垂直的に種々の下顎位で採得された構成咬合により機能的矯正装置(FKO)を作製し、これらの装着中(睡眠中)にFKOの内部に生じる最大主歪み(以下歪みとする)の大きさと方向(ベクトル)を測定した。 2、上記と併せて、歪みとの関係を調べるため咀嚼筋(咬筋浅部、側頭筋前部)の筋電図を、さらに睡眠深度を判定するため脳波、眼球運動(外眼角外側部の筋電図)およびオトガイ筋の筋電図を同時採得した。 現在まで睡眠中における資料の採得が行われた被験者は、アングルIII級不正咬合者4名で、以下にその結果をまとめた。 1、前後的には切端位で、垂直的には2mm、6mm、8mm、の上下中切歯切端間距離における、計4種類の構成咬合採得条件下で作製されたFKOを装着させた結果、構成咬合が高くなるほどFKOの内部に生じる歪みの大きさは大きくなり、かつその方向は、顔面を右側から見て、体軸方向から前後方向に向かって時計回りに次第に回転した。 2、咀嚼筋の筋活動は、すべての被験者において、それぞれの構成咬合位で歪みが発生する際、咬筋優勢型、側頭筋優勢型、咬筋・側頭筋優勢型の3種類に分類することができた。歪みの大きさについては咬筋・側頭筋優勢型が、各構成咬合位で有意に大きい値を示した。また歪みの方向は、側頭筋優勢型が各構成咬合位でより有意に大きく体軸方向から前後方向に回転している値を示した。
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