1988 Fiscal Year Annual Research Report
老化動物における異常酵素の産生と蓄積機構の生化学的研究
Project/Area Number |
63480467
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
後藤 佐多良 東邦大学, 薬学部, 教授 (10012650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本島 清人 東邦大学, 薬学部, 講師 (70166338)
高橋 良哉 東邦大学, 薬学部, 助手 (40197190)
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Keywords | 老化 / 異常酵素 / 活性酸素 / 肝実質細胞 |
Research Abstract |
今年度は、老化動物から異常酵素を精製し異常の本体を明らかにする研究を行う予定であったが、実験に必要な量の精製酵素がまだ得られていないので、この実験は次年度以降に行うことにした。 今年度行った実験は以下の通りである。 1.老若マウス肝臓実質細胞に西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)を注入してその失活速度を調べた。その結果、老化マウス由来の細胞では失活半減期が約50%延長していることが分かった。これは老化に伴い蛋白質の分解効率が低下し、異常酵素が蓄積しやすい細胞内環境になっていることを示唆している。 2.部分精製したアミノアシルをRNA合成酵素を試験管内でおだやかな酸化条件にさらし、酵素異常化の有無を調べた。活性酸素産生系として鉄・アスコルビン酸を用いた。異常化の指標としては熱安定性を用いた。この酸化条件に数時間おいた酵素の20〜50%が熱不安定になった。熱失活曲線は老化動物の酵素に見られるものとよく似ており、老化による熱不安定異常酵素の産生が活性酵素の作用による可能性が示された。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] A.Ishigami.: Mech.Ageing Dev.,. 46. 125-133 (1988)
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[Publications] R.Takahashi.: Europ.J.Biochem.,. 178. 381-386 (1988)
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[Publications] K.Motojima.: J.Biol.Chem.,. 263. 16677-16681 (1988)
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[Publications] K.Anzai.: Mol.Brain Res.,. 4. 273-281 (1988)
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[Publications] S.Goto.: Trecds in Biomedical Gerontology. 1. 197-199 (1988)
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[Publications] S.Kobayashi.: Nucleic Acies Res.,. 16. 360 (1988)
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[Publications] 後藤佐多良 他: "老化指標データブック" 朝倉書店, 334 (1988)
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[Publications] 後藤佐多良 他: "機能生化学" 朝倉書店, 278 (1988)