1989 Fiscal Year Annual Research Report
地域医療計画における医療機能の分類区分法と圏域内の充足の評価に関する研究
Project/Area Number |
63480478
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
三宅 史郎 日本大学, 研究所, 教授 (20159172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 喜子 日本大学, 医学部, 助手 (60060109)
橋本 廸生 東京大学, 医学部, 助手 (00134528)
中村 晃 日本大学, 医学部, 講師 (60059227)
梅里 良正 日本大学, 医学部, 講師 (60213485)
大道 久 日本大学, 医学部, 教授 (60158805)
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Keywords | 医療計画 / 医療機能区分 / 医療施設調査 / レセプト |
Research Abstract |
医療計画の趣旨に基づいて、東京都東部地域における病院診療所連系を円滑に実施するための医療機能調査が計画された。そこにおいて、診療所および病院の各々について、担当医師の得意とする専門領域、あるいは特に力を入れている分野を実際に連係が可能となるような機能区分の方式を検討した。日本の開業医師は、特定の専門領域の専門医であると同時に、プライタリケアの実践も行っており、連係を目的とした機能区分は必ずしも容易ではないが、本研究の成果に基づいた調査票によって、約1500診療所と80病院に対して調査が行われ、現在その結果を分析中である。 また、地域における医療資源の配分状況を地図にマッピングする評価システムを開発し、東京都の病院病床の配分密度表示が可能となっている。本法においては、地図上の濃淡または色によって医濃機能の過不足が示されるが、病床全体の分析を修了し、現在、診療科別や高機能病床の配分の適切さの検討に着手したいる。東京都は一般に医療過密地域であるとされているが、本法による分析によれば、機能分野によっては大きな地域的偏在が明らかとなってきており、今後の医療計画の実施と推進のために大いに有用であると考えられる。今後は、老人医療、在宅ケア等、保健や福祉との整合も考慮した評価検討が必要であり、引き続いて分析を進める予定である。 従来から行われている患者調査、医療施設調査等を統合して、医療計画の評価の観点から、地域における医療機能の新しい捉え方についての検討も進んでおり、今年度は診療報酬請求明細書(レセプト)の情報を利用することの可能性を持った。地域において手術や検査等の、実際に行われた医療行為と、医療機能とは大きく関連しており、医療計画の評価の方法として引き続いて追求するに値するものであると考えられる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 大道久: "地域医療計画策定の進行状況と問題点" 病院. 47. 303-308 (1988)
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[Publications] 大道久: "地域医療計画をめぐる動向と課題" 週間 社会保障. No.1490. 14-17 (1988)
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[Publications] 大道久: "医療施設類型と制度化の諸問題(上)" 週間 社会保障. No.1542. 22-25 (1989)
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[Publications] 大道久: "医療施設類型と制度の諸問題(下)" 週間 社会保障. No.1543. 22-25 (1989)
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[Publications] 梅里良正,他: "地域医療計画における圏域内の医療機能の適正配置に関する研究ー医療資源配分地図の作成ー" 第27回日本病院管理学会総会. (1989)