1988 Fiscal Year Annual Research Report
スーパーオキサイドディスムターゼのグリコシレーションによる不活性化機構
Project/Area Number |
63480501
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷口 直之 大阪大学, 医学部, 教授 (90002188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 智久 大阪大学, 医学部, 助手 (60193281)
藤井 茂 大阪大学, 医学部, 助手 (60144482)
杉山 俊博 大阪大学, 医学部, 助教授 (00127242)
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Keywords | スーパーオキサイドディスムターゼ / グリケーション / Werner症候群 / 不活性化 |
Research Abstract |
スーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)は、生体内で生じる活性酸素の1つであるO_2^ーを過酸化水素と酸素に分解する酵素であり、癌化や老化に重要な役割を果たしているといわれている。我々は、生体内に存在する3種のアイソザイムのうちのCu、ZnーSODが非酵素的な糖の付加反応(glycation)を受け、この結果として活性を低下させることを見出した。グルコース結合部位を検索した結果、この糖化反応はリジンに特異的であり、3、9、30、36、122および128番目のεーアミノ基に起こることを明らかにし、SODの3次構造の解析から、この反応による活性低下の原因は、active site ligandingloopに存在するLys122とLys128にglycationが起こるためであることを示した。 Agingとの関連性について、赤血球の加齢におけるglycated SODを検索したところ、幼若赤血球に比し老化赤血球で増量していた。さらに、糖尿病や白内障を合併しやすいことで知られる遺伝的早老症の1つであるWerner症候群患者赤血球中のglycationを検索した結果、本症候群の患者赤血球中のCu、ZnーSODは、glycationによる不活化の著しいことが明らかとなった。 このように、Cu、ZnーSODに認められるglycationの増量は、糖尿病でよく見られる合併症の多くが老化と深い関係を持つことから、これらの病態に重要な生理学的意義を有しているかもしれない。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Nishikawa,A.: Anal.Biochem.170. 349-354 (1988)
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[Publications] Nishikawa,A.: Biochem.Biophys.Res.Commun.152. 107-112 (1988)
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[Publications] Kinoshita,N.: Clin.Chim.Acta. 179. 143-152 (1989)
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[Publications] Kawaguchi,T.: J.Biol.Chem.264. (1989)