1990 Fiscal Year Annual Research Report
映像メディアを活用した、美学理論の開発と呈示のための基礎研究
Project/Area Number |
63510029
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Research Institution | The University of Tsukuba |
Principal Investigator |
増成 隆士 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 教授 (60011376)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 一 筑波大学, 現代語・現代文化学系, 助教授 (90193169)
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Keywords | 映像(と哲学) / 視覚(と哲学) / 映像メディア / ヴィジュアル・コミュニケ-ション / 聴覚的イメ-ジ / 預言 / 舞い / 悟り |
Research Abstract |
●この研究補助金による研究の最終年度ということで、現段階での「まとめ」をするという方向で、われわれ人間の認識の方式がはらんでいる問題について、視覚の構造・様態の問題という局面で考究を深め(…増成)また、東西の「舞い」についての哲学的考察によって、聴覚型イマ-ジュの実体を本質直聴の可能性として探った(…五十嵐)。 ●この研究のこれまで3年間の成果は、別記「研究発表」の項に記した論文等に直接に、あるいは間接的に、盛り込まれているが、この研究の主題と主旨からすれば、この研究の成果の中心部分は、言葉によってではなく、従って、著書や論文というメディアによってではなく、映像メディアによって発表されてしかるべき性質のものでありわれわれの研究計画においても、研究成果をヴィデオ作品のような形態で発表することを計画していた。 しかし、なによりも先ず、ヴィデオという形態は「科学研究費補助金」の「研究成果報告書」としてはなじまないという理由から、また、もうひとつには、われわれがこの研究で制作した映像はあくまでも大々的な公表を目的としてはいない試作映像であり、著作権をクリア-していない引用も含まれているという理由から、現時点ではわれわれの研究の、ヴィデオ映像のかたちでの成果の一部を、ヴィデオ・プリンタ-で静止画としてプリント・アウトし、これに説明文および関連論文を加えた「研究成果報告書」という冊子のかたちにまとめた。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 増成 隆士: "「映像による哲学」へーその意義と可能性ー(学会での口頭発表の要旨)" 美学. 通巻第155号. 43 (1988)
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[Publications] 増成 隆士: "Back To An Original Stage Of Sensibility: Through an aesthetic appreciation of the animation “Hedgehog In A Mist" AESTHETICS(国際版・美学)(美学会・編). NO.4. 65-73 (1990)
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[Publications] 五十嵐 一: "Theory of Creation and Beauty in the Qur'a^^ーan" AESTHETICS(国際版・美学)(美学会・編). NO.3. 47-58 (1989)
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[Publications] 五十嵐 一: "Imago DeiとImago Belliのあいだ" IMAGO. 1991年1月号. (1991)
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[Publications] 増成 隆士: "講座・20世紀の芸術1第9巻1芸術の理論(増成論文「新・芸術オルガノン論」を収載)" 岩波書店, 43-72 (1990)
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[Publications] 増成 隆士: "コピ-(現代哲学の冒険(6))(増成論文「複製技術とシミュレ-ション」およびイメ-ジ作品「〈問い〉のイメ-ジ化」を収載)" 岩波書店, 1-64 125-136 (1990)
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[Publications] 増成 隆士: "かたちとイメ-ジの記号論(記号学研究11)(増成論文「知の『体制』からの離脱ー知のメディアの新たな開発へ」を収載)" 東海大学出版会, (1991)
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[Publications] 五十嵐 一: "神秘主義のエクリチュ-ル" 法藏館, 244 (1989)