1988 Fiscal Year Annual Research Report
画像的コード化と言語的コード化間の相互作用に関する研究
Project/Area Number |
63510063
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
箱田 裕司 九州大学, 教養部, 助教授 (50117214)
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Keywords | ストループ / 逆ストループ / マッチング / 加齢 / 色名語 |
Research Abstract |
昭和63年度に交付を受けた研究費によって、コンピュータPC9801UX/41を中心にしたシステムを構築し、また、集団版ストループ・逆ストループテストを作製することができた。さらに、予備実験を行ない、64年度に行なう本実験に向けての手がかりを得ることができた。特に、ストループ干渉は色文字の色の命名を、発声という反応様式で行なうと最大の干渉が認められるが、色名語のリストの中から色文字の色と対応するものを選ぶ、マッチングという反応様式でも、かなりの干渉が認められた。逆ストループ干渉は、色文字の語の読みを発声によって行ったのでは、干渉はほとんど認められないが、色文字の語と対応する色を一群の色パッチから選ぶという、マッチングの反応様式によって課題を行なうとき、強い干渉が認められた。このことによって、いずれもマッチングという反応様式を用いても、干渉が測定できることが明らかにされ、集団版ストループ・逆ストループテストの実験的根拠が得られたことになる。また、集団版ストループ・逆ストループテストを用いて、小学2、3、4、5、6年生、大学生、60-70歳の高齢者を被験者として、予備的調査を行ったところ、ストループ干渉と逆ストループ干渉の加齢に伴なう変化には著しい違いが認められた。逆ストループ干渉は加齢に伴い低下し続けるのに対し、ストループ干渉は小学生低学年と高齢者が高く、20代30代が低い、U字型の加齢に伴なう変化を示した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 箱田裕司、佐々木めぐみ: 心理学研究.
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[Publications] 箱田裕司、佐々木めぐみ: 基礎心理学研究.
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[Publications] 箱田裕司、佐々木めぐみ: 教育心理学研究.
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[Publications] 箱田裕司: "イメージと情報処理" サイエンス社,