1989 Fiscal Year Annual Research Report
新潟第3区にみる地方議員派閥の構造と機能の実証的研究
Project/Area Number |
63510110
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
星 明 佛教大学, 社会学部, 講師 (30148382)
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Keywords | 地方議員 / 系列化 / 派閥 / 後援会 / 地方議会 |
Research Abstract |
平成元年度は、(1)昭和63年度に実施した調査の報告書の作成、(2)衆議員議員田中角栄の引退後の新たな系列化の実態の把握、(3)系列化の視点からみた平成2年2月の総選挙の分析を中心に行なった。 (1)について…政党の違いおよび議員レベル(県議・市議・町議・村議)の違いによって、系列化の実態と意識はどのように異なるかをみた。具体的には、選挙協力の有無、選挙協力の理由を政党ごとと議員レベルごとにみた。 (2)について…田中角栄の引退を契機に、現議員と議員候補者とが入り乱れて政治的な主導権争いを演じている。もう一人の実力者である県知事君建男の死去も、権力争いに拍車をかけた。それぞれの権力者の系列化にあった地方議員は水面化で新たな系列を探しつつある。このような実態をみた。 (3)について…先の総選挙で田中角栄の18万票ともいわれた票は、保守の現職にいくことなく、結局保守の新人と革新(社会党)の新人に流れた。これまでの一点集中だった系列化が拡散し、各地方議員は自らの系列を徐々に代えつつある。その実態と、地方議員が何を根拠にして自ら系列を代えるかをみた。
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