1988 Fiscal Year Annual Research Report
文化大革命以後の中国民族学関係文献資料のデータ化に関する基礎研究
Project/Area Number |
63510171
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
竹村 卓二 国立民族学博物館, 第一研究部, 教授 (50045259)
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Keywords | 瑶族 / 民族誌 / 少数民族 / 中国 / 文献検索 / 漢字情報のデータ化 |
Research Abstract |
1.対象民族の限定とレファレンス・ソースの補充 (1)最近の中国における民族学関係刊行物の急増傾向にかんがみて、当面は研究代表者が従来最も強い関心を注いできた瑶族に対象を限定し、次いで〓族、苗族等の諸民族を順次とり上げることにした。その結果、現在既に数百件の瑶族関係の文件資料の抽出に成功した。 (2)レファレンス・ソースとしては、当初『東洋学文献類目』及び『全国総書目』の2種で賄えるとみられたが、実際に検索を試みたところ、関連文献の網羅性において両者共に予想外に弱点があり、必ずしも要件を充足していないことが判明した。そこで1980年以降引続き月刊として刊行されている『復印報刊資料・中国少数民族』を補助資料に選定し、原資料を格段に補強することができた。 2.検索シミュレーションの効果 本研究は、データベース作成を究極の目標にしているので、本年度はその方向に沿って以下のような若干のシミュレーションを試みた。 (1)前出の『東洋学文献類目』1985年度版では、謝剣の論文 「排瑶命名制度浅釈」 の掲載誌として、『香港中文大学中国文化研究所学報』No.16(1985)のみが収録されているが、実際には前記『復印報刊資料』のデータ化によって、同論文が『貴州民族研究』の1985年・第5期にも掲載されている事実を発見した。 (2)また李黙の重要な論文 「隋唐広東瑶族分布考略」 が、『広東社会科学』の1984年・第2期に掲載されていることも、今回の検索シミュレーションによって確認された。 3.今後の展望 次年度(最終年度)中には少なくとも瑶族関係の文献資料のデータ化の前処理を完了し、その成果を刊行物の形で公表する計画である。
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