1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63510175
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮地 正人 東京大学, 史料編纂所, 教授 (70011327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保谷 徹 東京大学, 史料編纂所, 助手 (60195518)
杉本 史子 東京大学, 史料編纂所, 助手 (10187669)
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Keywords | 明治維新 / 戊辰戦争 / 復古記 / 太政官 / 内国事務局 / 弁事局 / 行政官 / 留守官 |
Research Abstract |
1.本研究の二つの基本課題の第一となる,公開のための史料の補修,一点毎の番号付けと封筒詰めの作業は,昭和63年度にXIからXXIが終了したのにつづき,平成元年度にはI・II・III・IV・V・VI大部な史料群、ならびに内容に従って大分類することを余儀なくされたXXIIがXXXの分を完了させた。現在この作業が着手されていない分は,断翰・包紙類のXXXI(その他雑史料)を除くと,VII・VIII・IX・Xのみとなったが,この5つの史料群は形態が種々であり,研究補助員に任せることは不可能で,研究者グル-プで一点一点確認しながら補修作業を進めざるを得ない。 2.二つの基本課題の第二となる,一点毎のカ-ド取りと史料研究の作業は,昭和63年度に終了したI,XXVIにひきつづき,平成元年度にはXXVI,XXIV,XXVIII,XXIXの分を完了にもち込んだ。この中には,『復古記』刊本の作成過程が性急で安易にならざるを得なかったことが判明する諸史料とともに,帰順旗本の具体的動向,戊辰戦争出兵時に信州諸藩がかかえていた諸問題,年貢半減令の農民への通達がひきおこした在地の動揺(明治元年8〜11月の美作国の例),幕府解体とともに発生した淀川通船管理権をめぐる角倉・木村両家と船持集団の対立、社寺関係における政策決定過程,伊勢神領内の廃仏毀釈運動等を示す諸史料が判明した 3.計画第3年目に当る平成2年度においては,カ-ドを作成しておかなければ使用が困難であるXXII(袋入り史料の内所属不明分史料),XXV(旧幕期朝廷関係史料),XXVII(旧幕期武家関係史料),XXX(太政官関係史料)のカ-ドを完成させるとともに,VIIからXの番号付け・封筒詰め作業を終了させ、ほぼ全面的な公開に持ち込みたい。また当初予算の関係上、史料補修以外困難と断念していた戊辰戦争期の諸藩史料調査を出張しておこない,『復古記』諸史料との比較対照研究を試み,その成果を報告書の中に盛り込んでみたい。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 宮地正人: "八王子千人隊の静岡移住-千人隊之頭志村源一郎を中心として-" 静岡県近代史研究. 15. 76-98 (1989)
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[Publications] 宮地正人(但し共編): "『静岡県史 資料編16 近現代-』" 静岡県, 1324 (1989)