1988 Fiscal Year Annual Research Report
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63510184
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| Research Institution | Tokai University |
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Principal Investigator |
松尾 正人 東海大学, 文学部, 助教授 (00157265)
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| Keywords | 廃藩置県 / 米沢藩 / 宮島誠一郎 / 藩政史料 |
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| Research Abstract |
今年度は幕末・明治初年の藩政史料の調査・収集に全力を傾けた。それは、これまでの廃藩置県に関する研究がともすれば中央政府の動向が中心となり、廃止になった諸藩の側の分析が不足していたことから、その克服をめざしたことによる。
具体的な活動としては、米沢市立図書館が所蔵している上杉文書、さらに福井県立図書館や福井郷土歴史博物館が所蔵している福井藩関係文書の調査を行い、多数の文書の筆写・写真撮影を実施した。特に米沢藩関係では、明治初年の藩政に大きく関係した宮島誠一郎の子孫を調査し(神奈川県大和市在住)、その所蔵文書の筆写を行った。この藩政に関しては、国立国会図書館所蔵の各種文献、さらには各関係機関所蔵の県史・市町村史や藩史の類の文献を多数複写した。また明治政府の関係については、主に国立公文書館が所蔵している公文録や太政類典を調査し、民部・大蔵省・および諸藩公文書の調査と写真撮影を行った。これらは夏期にアルバイトの補助をたのみ、カード化、ファイル化を行った。
以上の作業の成果は、カードが2000枚、ファイル・アルバム14冊となった。それらの分析・研究は、主に秋期以後にすすめ、「廃藩置県の政治的潮流」という論文(原稿用紙80枚)にまとめた。同論文は、『歴史学研究』(歴史学研究会)に投稿し、3月に掲載内定の通知を得た。今後は、特に米沢藩の幕末・明治期の分析に全力をあげる予定で、収集した史料の分析に力を入れている。4月以後は昨年不十分であった米沢市立図書館所蔵の上杉文書以外の各種文書の収集をすすめ、藩側の研究を深めたい。イギリスのパブリックレコードオフィス所蔵の対日関係外交書類の調査・収集については、その所蔵目録・概要の調査を行った。
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