1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63510197
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Research Institution | Faculty of Humanistic and Social Sciences.Mie University. |
Principal Investigator |
小野 和子 三重大学, 人文学部, 教授 (70027530)
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Keywords | 〓案 / 清実録 / 宮中〓 / 題本 / 奏摺 / 絲編簿 / 刑法 / 〓批諭旨 |
Research Abstract |
清代史の研究に於いては、従来、用いられてきた『清実録』のほかに、『宮中〓』など大量の原史料が利用できるようになった。また北京の第一歴史〓案館からは、特定のテ-マを中心とした史料集が刊行されつつある。例えば、『清末籌備立憲〓案史料』(故宮博物院明清〓案部編)などがそうである。これらの〓案関係の史料を利用する為には、これら各種〓案の、史料としての性格を明らかにすることによって、その史料的価値を十分把握しておくことが必要になってくる。本研究に於いては、新しく中国から刊行された『清実録』( 『宣統政紀』をふくむ)を購入すると共に『乾隆朝宮中〓』を購入し、〓案関係各史料の性格と、その相互の関連を明らかにすることに努めた。〓案関係の各種の史料については、本来、北京の第一歴史〓案館で各史料を蒐集する予定であったが、北京の戒厳令の為これが実現しなかった。しかしたまたま来日中の同館、鞠徳源氏が各史料の代表的なもののコピ-を持参されたので、これによって「題本」「奏摺」のみならず、「絲論簿」「史書」などの各種史料についても実際に見聞し、その史料的価値を確認することができた。また『諭摺彙存」、『清実録』、その他編纂された史料集との関係については、別掲著書に於いて、清末の刑法典論争を扱うなかで、具体的に検討することができた。標題等作成に用いられた手引書については目下研究を進めている。 雍正〓批諭旨の索引については、重要語彙のみをとることをせず、見出し項目について全語彙を、大型計算機に入力し、別添のような形で、プリントアウトして冊子とした。この見出し項目の索引があれば、国内外の五ケ所に置かれた『雍正〓批諭旨索引稿』に容易に当たることが可能になり、〓案史料を読む上で十分に参考になると考えられる。
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[Publications] 小野和子: "五四時期家族論の背景ー刑法典論争ー" 同朋舎, (1990)
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[Publications] 小野和子: "『留書』の思想" 京大人文科学研究所『明末清初期の研究』, (1989)