1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63520036
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
片山 裕 岡山大学, 教養部, 助教授 (10144403)
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Keywords | フィリピン / 東南アジア政治 / 行政官僚制 / 幹部公務員制度 / マルコス政権 / アキノ政権 / 人事異動 |
Research Abstract |
(1)フィリピン幹部公務員委員会の内部資料である1978年段階と1986年段階の幹部公務員(CESO)の経歴書の大型計算機への入力は終了し、また1978年から85年に至る全官庁の幹部公務員名簿に含まれる情報の入力もほぼ終了いたしました。また、こうしたデータの本格的な分析には着手しておりませんが、それでもこれまでに、いくつか興味負荷findingを得ています。1)高級官僚の人事異動の頻度は、ごく少数の例外を除き、きわめて低い。2)学歴、出身大学などと昇進の速度とは有意味な相関性をもたない。3)戒厳令期に入ってからマルコスの同郷者であるイロコス地方出身者の高級官僚に占める比率は急増した。 (2)マルコス政権からアキノ政権への移行がフィリピンの行政官僚制にどのような影響を与えたかを知るめたの現地資料を本年度いくつか入手し、(1)の研究とは別に現在分析を進めております。とくに、省庁の統廃合の実態については、第一次資料こそ見つかりませんでしたが、予算省が毎年出している予算執行計画書を手に入れることができましたので、これらに記載されている職員の定員表を詳しく分析して、機構改革の実態に進むつもりでおります。
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