1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63530014
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岡本 雅典 広島大学, 経済学部, 教授 (20034530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小瀧 光博 広島大学, 経済学部, 助手 (00194564)
谷口 正信 広島大学, 理学部, 助教授 (00116625)
前川 功一 広島大学, 経済学部, 教授 (20033748)
藤越 康祝 広島大学, 理学部, 教授 (40033849)
木村 滋 広島大学, 経済学部, 教授 (80067454)
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Keywords | 長期記憶時系列モデル / 為替レート / Hurst係数 / Cointegration / 非線型最小2乗推定量 / 検定 / ARMA / 漸近展開 |
Research Abstract |
岡本はコンピュターにより分数正規ノイズ(FFGN)を発生させ、日別為替レートと同じHurst係数を持つ長期記憶時系列を得た。さらに分数階差に基づく時系列モデルARIMA(0,d,0)、ARIMA(1,d,0)を作成し、R-S分析によりdの推定を行っている。Hurst係数H=d+1/2の統計的検定法において必要とする検定統計量を導出した。為替レートモデルに関しては木村・岡本は市場の効率性の観点から検討を加えた。不偏予測子に伴う予測誤差がフェアゲーム課程に従うならばランダムウォークモデルが成立つ。カバー付金利裁定の均衡式、ランダムウォークモデル及び先物レートを直物レートの予測子としたときの統計的モデルをそれぞれ実証的に検定し、また直物レートをARモデルに適合させ予測を行い、その精度を他の方法と比較検討した。その際單位根の存在を考慮した場合の検定も行った。予測精度は明白な外的要因の変化がないときは時系列モデルの予測が最適であった。なおこの研究は為替レートモデルそのものを考察するために行った。非定常時系列研究の1つとして小滝はCointegrationとCommon trendについて考察した。原モデルにおいて定数項を考慮した場合、その様相は一変する。このためCointegrationとCommon trendの個数を検定するための新たな統計量を構築し、その統計量の帰無仮説の下での漸近分布が正規分布となることが示された。前川等は非線型回帰モデルにおける最小2乗推定量の2次漸近特性を調べた。方法は最大推定量の漸近展開によっている。藤越は多変量線型仮説と独立性を検定する検定統計量のクラスを考え、検定統計量の分布の漸近展開に基づく局所検定力を比較した。谷口は正規ARMA課程においてパラメータの検定に際し、ある検定統計量のクラス(尤度比検定、ワルド検定、修正ワルド検定を含む)を考え、統計量の分布に対しX^2型漸近展開を行った。漸近展開に基づく局所検定力をこれら各検定量について比較検討した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 岡本雅典: 広島大学経済論叢. 11. 1-15 (1988)
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[Publications] 木村滋: 広島大学経済論叢. 12. 1-31 (1988)
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[Publications] 小瀧光博: 広島大学経済論叢. 12. 59-77 (1988)
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[Publications] 前川功一: 広島大学経済論叢. 12. 33-50 (1988)
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[Publications] Y.Fujikoshi、: Jouranl of Multivariate Analysis. 26. 48-58 (1988)
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[Publications] M.Taniguchi、: Journal of Multivariate Analysis. 27. 494-511 (1988)