1988 Fiscal Year Annual Research Report
多変量解析におけるノンパラメトリック統計手法の研究
Project/Area Number |
63530015
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
平野 勝臣 統計数理研究所, 統計教育情報センター, 助教授 (30000186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁木 直人 九州大学, 理学部, 助教授 (10000209)
安芸 重雄 統計数理研究所, 統計基礎研究系, 助手 (90132696)
清水 良一 統計数理研究所, 統計基礎研究系, 教授 (10000192)
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Keywords | 多変量解析 / ノンパラメトリック統計手法 / ブートストラップ / 数式処理 / 信頼区間 |
Research Abstract |
多変量解析における各種分析手法の適用に際しての安定性・信頼性き評価を特定の分布形を仮定することなく行うための統計手法に関して理解が深まりつつある。例えば統計的推測の一方法である区間推定は、精密理論に基づいて信頼区間を構成することが難しい場合が多く、近似的な議論が中心となっている。ここでは漸近正規性を有する推定量に対してその標準誤差を何らかの方法で推定し、基準化した変量の正規近似に基づいて構成された信頼区間である。この様な方法が有効に働くのは推定量の分布が対称に近い場合である。実際にはそうでない場合がほとんどで、非対称性に応じてバイアスとともにどの様な補正を施していくのかが重要な問題となっている。とくに未知の確率分布のパラメータを推定する場合におけるブートストラップ信頼区間の持つ意味を、推定量の分散安定化・正規化変換という立場から考察し、明らかにした。 現在この研究に関連する文献及び資料を入手しつつあり、各研究分担者の個人レベルでの研究が進んでいる。その中で新しい形のノンパラメトリック検定の研究も始まっており、今後の発展が期待できる。またノンパラメトリック手法を知る上でパラメトリック手法の研究もあわせて進めており、同様に発展が期待できる。 以上の研究成果の一部は現在までに学会達で発表を行った。研究打合せ・討論を経て、整理と拡充をはかり論文としてまとめ投稿されている。その他、多変量解析の研究上必要とされる数式処理システムの機能の拡充を計っている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Hirano,K.: Communications in Statistics Theory and Methods. 18. 189-197 (1989)
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[Publications] 小西貞則: 第56回日本統計学会 講演報告集. 38-39 (1988)
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[Publications] 安芸重雄: 第56回日本統計学会 講演報告集. 136-137 (1988)
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[Publications] 仁木直人: 第56回日本統計学会 講演報告集. 26-27 (1988)