1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63530069
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
田中 祥子 富山大学, 経済学部, 教授 (00089004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 重生 富山県立技術短期大学, 応用数学科, 助教授 (70089019)
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Keywords | 日経平均 / 株価指数オプション取引 / コ-ル・オプション / プット・オプション / ブラック=ショ-ルズ・モデル / 出来高 / 建玉 / 投資戦略 |
Research Abstract |
1.日経平均オプション取引・大証について,1989年6月12日から年末までの日次デ-タを重回帰分析によって観察した結果、つぎのような知見を得た。 (1)コ-ル・オプション取引量はプット・オプション取引量により回帰される。曜日効果は明らかでない。 (2)日経平均コ-ル・オプション経値は,その日の始値とB=S理論値の差,その日の日経平均,同ボラティリティでよく回帰される。 (3)プット・オプション終値についてコ-ルと同じ説明変数を用いたところ,若干フィットが悪かった。 2.銘柄制コ-ル,プット・オプションの市場価格,出来高,建玉,B=S理論値などについて,フリ-ハンドで分析した結果,つぎのような知見を得た。 (1)寄付日は最経権利行使日の20〜40日前が多く,同一銘柄のコ-ルとプットが同じ日に寄付くことが多い。 (2)日経平均先物では建玉が若干出来高を超えるが,日経平均オプション取引では出来高が建玉より多い。 (3)時間価値が減少してもオプション市価が下らないのは,ボラティリティが高まった時である。 (4)オプションが最経売買日に権利行使されるのは稀である。 (5)投資戦略は単純売買による値ざやの確保や,コンバ-ジョン,コンビネ-ションが用いられたと思われる。 3.湾岸戦争の影響はわが国派生証券市場にもあり,戦争関係ニュ-ス,原油価格,為替レ-ト,日米金利,日米株価に連動している。1990年8月〜1991年2月にはI、Vが30〜50%であり,オプション取引は増加し,1990年10月末からは建玉が出来高の2〜3倍であった。
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