1988 Fiscal Year Annual Research Report
局所的に滑らかな境界を持つ有界領域の間の固有正則写像の研究
Project/Area Number |
63540025
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
児玉 秋雄 金沢大学, 理学部, 助教授 (20111320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一瀬 孝 金沢大学, 理学部, 教授 (20024044)
石本 浩康 金沢大学, 理学部, 教授 (90019472)
藤本 坦孝 金沢大学, 理学部, 教授 (60023595)
林田 和也 金沢大学, 理学部, 教授 (70023588)
古田 孝臣 金沢大学, 理学部, 教授 (50019452)
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Keywords | 有界領域 / 正則固有写像 / 正則自己同型群 / 弱擬凸境界点 / 有界ラインハルト領域 |
Research Abstract |
ある種の境界条件をみたすn次元複素ユークリッド空間C^n内の有界領域の間の正則固有写像について、特に与えられた有界領域D正則自己同型群Aut(D)の構造によりDを特徴付けることが本年度の目標であったが結果的にはこの目標は達成されたと言ってよい。すなわち、今自然数P_1…P_nに対してC^n内の有界ラインハルト領域Eを次のように定義しよう:E={(Z_1…Z_n)【.notomgr.】C^n/1Z_11^<2P1>+…+1Z_n1^<2Pn></}、このとき、次のことがわかる: 1.DをC^n内の有界領域とし、Dの弱擬凸境界点Pで次の条件をみたすものが存在すると仮定する:(1)P【.notomgr.】〓E(P_1…P_n) (2)Pの近傍〓でD〓〓=E(P_1…P_n)〓〓となるものが存在する。 (3)Dの正則自己同型の列{〓〓}と点Z_0【.notomgr.】Dが存在して〓〓(Z_0)→Pとなる。このときD=E(P_1…P_n)となる。 上の結果1を証明する時に、各〓が自然数であることが重要な役割を果した。従って、次の問題2が自然に起こる: 2.P_1…P_nが正実数の場合、すなわちE(P_1…P_n)の境界が滑らかでない場合にも上記の結果1と同様のことが成立するか? n=2の特別の場合にはこの問題は肯定的であることが証明出来るが一般の場合は、目下のところ未解決であり、次の目標の一つである。 なお、上記の結果1を出すにあたり、Aut(D)の構造の研究に関しては主に古田、石本の両教授があたり、また、Dの正則自己同型写像の境界挙動については、主に解析学的見地から、林田、藤本、一瀬の各教授が研究したことを記しておく、また、上記の結果1は学術論文として近々出版される予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Akio,Kodama: Tohoku Math.J.40. 343-365 (1988)
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[Publications] Yoshiomi,Furuta: Sci.Rep.Kanazawa Univ.33. 1-13 (1988)
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[Publications] Kazunari,Hayasida: Tokyo J.Math.10. 437-470 (1987)
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[Publications] Hirotaka,Fujimoto: J.Math.Soc.Japan. 40. 235-247 (1988)
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[Publications] Hiroyasu,Ishimoto: Proc.Japan Acad.64. 356-359 (1988)
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[Publications] Takashi,Ichinose: J.Math.Phys.29. 103-109 (1988)