1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63540028
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
阿部 孝順 信州大学, 教養部, 助教授 (30021231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 久夫 信州大学, 理学部, 助手 (80020676)
二宮 晏 信州大学, 教養部, 助教授 (40092887)
西川 耿 信州大学, 教養部, 助教授 (30021223)
浅田 明 信州大学, 理学部, 助教授 (00020652)
向井 純夫 信州大学, 教養部, 教授 (50029675)
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Keywords | 可微分ベクトル場 / 可微分曲線 / 無限次元リー環 / 軌道空間 / G-多様体 / 括弧積 / モノドロミー |
Research Abstract |
本年度はリーマン多様体、特に対称空間における可微分曲線が与えられたとき、その管状近傍に対して自然に決まるflowとそのモノドロミーを求め、かつこれらを決定する幾何学的量を決定することを目標とした。この研究は可微分G-多様体の軌道空間の可微分構造を調べるために、可微分ベクトル場のなすリー環の研究が動機となっている。最初に、全てのこのようなリー環を誘導する括弧積をもちかつ写像普遍性をもつalgebraを構成し、その性質を調べた。このalgebraは括弧積をもつベクトル束の可微分な断面のなすalgebraに対しても普遍的な性質をもち、又括弧積に関する条件がこのベクトル束の幾何学性質を決めることも分かる。このalgebraの詳しい性質を調べるには、リーマン多様体における可微分曲線の上記のような性質を考察する必要がある。現在までに、定曲率空間、射影空間、リー群等の対称空間に対してはflowを表す微分方程式が決定されるが、この微分方程式は非線型であるが、線型微分方程式の問題に還元される。又これを決定する幾何学的量も具体的に決まる。これらの結果は、上記の研究分担者とのセミナーや議論、他大学研究者との研究打合わせ、又この研究に関連した研究集会における発表や討論による所が肝要であった。又この結果は現在preprintとなっているが、いずれ論文として発表する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 向井純夫: Memoirs of the Facultyof Science,Kyushu Uni.Vol.42. 87-94 (1988)
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[Publications] 浅田明: Prospects of Math.Sci.Pub.13-40 (1988)
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[Publications] 浅田明: to appear in Springer Lecture Notes. (1989)