1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63540044
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
菊池 徹平 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (50031589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 照明 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (80028266)
河上 哲 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (20161284)
神保 敏弥 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (80015560)
菅原 民生 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (10034711)
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Keywords | 作用素環 / フォン・ノイマン環 / 指数 / 条件つきエントロピー / 相対エントロピー / 群作用 / peak set / maximum modulus set / セミノーマル環 / セミノーマル化 |
Research Abstract |
<作用素環分野>部分環の構造解析に焦点をあて、そこで中心的役割を果たす期待値、指数、エントロピーに関する研究を行った。対象はフォン・ノイマン環に限定しているが、一般化可能な形でのフォーミュレーションを心がけている。成果の概要は次の通り。 環Mの部分環Nに対し、Nが「半有限」な関係にあるとき、MからNへの期待値に付随して、指数とエントロピーが自然な形で一般的に定義できることを示し、これらの基本的性質について調べた。その結果、従来の(部分群、部分因子環の)指数や、(条件付き、相対、Segala)のエントロピーの諸概念が鮮明となるとともに、これらの相互関係が明らかとなった。本年度の成果を第一歩として、今後さらに部分環の構造解析の発展が期待できる。 以上の成果は、きたる4月に日本数学会の特別講演において発表する。 <関数環分野>Maximum modulus setsの研究に関連して、Hakim-Sibonyによるpeak setsの特徴づけと類似の結果が得られた。この結果の概要は関数環研究集会(昭和63年11月、於.奈良教育大)で報告し、「関数環研究集会報告集」に記載した。 <可換環分野>AをNoether環、BをA上の有限整拡大環、A′=+AをBの中でのAのseminormalizationとするとき、Ass_<A′>(B/A′)、Ass_A(B/A′)、Ass_A(B/A)の間の若干の関係が判明した。まだまとめる段階には到っていない。 <表現論分野>Lustigの指標層理論と新谷・川中の指標の持ち上げ理論の関連追及がテーマであるが、今年度は関連する他分野のテーマに振りまわされた嫌いがあり、論点を明白にするには至らなかった。 <トポロジー分野>Gysin準同型写像の核の生成系を調べる段階で行きづまり、打開策を探っている。
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Research Products
(1 results)