1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63540053
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
一条 義博 徳島大学, 教養部, 教授 (20035679)
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Keywords | 概複素構造 / フィンスラー計量 / 接バンドル / ケーラー・フィンスラー計量 / リッツァ多様体 / 有限次元バナッハ空間 |
Research Abstract |
研究代表者は過去に、概エルミット・フィンスラー多様体という概念を創出した(TENSOR 37巻)。それは概複素構造f(x)とフィンスラー計量 L(x,y)とが存在して、ψ_θ=cosθ・E+sinθ・fなる作用素に関して L(x,ψ_θy)=L(x,y)なる条件式を満たしているものであった。所で、この条件式は複合的で、テンソル式での表現が見出されていないため、その有用性は分っていてもテンソル解析的手法による研究が極めて困難であった。 今回この科学研究費による研究の結果、この条件式と次のテンソル式とが同値であることが証明された。即ち gim(x,y)f^m_j(x)+g_<jm>(x,y)f^m_i(x)+2C_<ijm>(x,y)f^m_r(x)y^r=0 である。 この式が導かれた事により、今後、この分野にも色々と微分幾何顎的研究が進むことが期待される。特にこの助成金の下での研究成果としては 「多様体が概複素構造fとフィンスラー計量gとを持ち、その間に^tfgf=gなるエルミット・フィンスラー的関係式が成立すれば、それはリーマン計量に限る」とか「概エルミット・フィンスラー多様体の接バンドル上での2次微分型式f_<ij>(x,y)dx^i、dx^jが閉型式なるための必十条件は元の多様体が概ケーラー多様体なることである。」等のことが証明された。 更に、ケーラー・フィンスラー構造なるものも導入することが出来、その共形的変換等についても幾つかの結果が得られた。これらの詳細は近く発刊されるTENSOR 47巻とイタリーのパルマ大学の数学紀要30巻とに分けて詳しく論説されている。(現在印刷中)
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Research Products
(2 results)