1988 Fiscal Year Annual Research Report
関数環と解析的作用素環におけるlifting定理の研究
Project/Area Number |
63540082
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中路 貴彦 北海道大学, 理学部 (30002174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 実樹広 北海道大学, 理学部, 助教授 (40007828)
勝股 〓 北海道大学, 理学部, 助教授 (40032825)
井上 純治 北海道大学, 理学部, 教授 (40000856)
越 昭三 北海道大学, 理学部, 教授 (40032792)
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Keywords | 2×2作用素行列 / lifting定理 / 関数環 / 解析的作用素環 / Idardy空間 / Idilbert作用素 / 加重つきノルム不等式 / Idankel作用素 |
Research Abstract |
KをIdilbert空間、βをK〓の2×2作用素行列で、Tij〓β (i、j=1、2) 、Ti20、T_<22>20 かつ T_<21>^*=T_<12>とする。〔β〕は〓の作用素行列Tの全体を表わし、〔an〕は〔β〕の部分集合で、Tij〓aかつT_<11>=T_<22>=Oを満すものの全体とする。Lataは全てのa-不変直交射影の全体、FはLataの部分集合とする。T〔f_1、f_2〕=Σ^2 (Tijfi、fj) とする。全てのP〓Fについて、任意のf_1〓PKとf_2〓 (1-P) Kについて T〔f_1、f_2〕20ならば、Tは単に正値と呼ぶ。問題…T←〔β〕がF-正値のとき、正値であるTをT+〔ao〕の中に見つけよ。TをTのliftingと呼ぶ。任意のT←〔β〕がliftingを持つとき、 {β、a、F} はlifting property をもつという。 βが可換環のときは、aを抽象的Idardy空間H^∞とすると、一般的にlataと比較してかなり小さなFについて {β=L^∞、a=H^∞、F} はlifting propertyをもつことを示すことができた。H^∞が有限連結nな平面領域で定義されるIdardy空間のときはFはnによってきまり、n=oすなわち単連結のときはFはただ一つの射影からなる。これはCottar-Sadoskyのlilting定理を与えている。 βが非可換環のときは、多くの重要な例が満足している…距離公式と因数分解定理…が成立するという仮定のもとで {β、a、F} がlifting propertyをもつことを示すことができた。このときFは比較的大きくえらばなければならない。しかし重要な例ではFはただ一つの射影からなることがある。
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[Publications] 中路貴彦、山本隆範: Trans.amer.Math.Soc.305. 79-94 (1988)
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[Publications] 中路貴彦: Proc.amer.Math.Soc.103. 507-512 (1988)
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[Publications] 中路貴彦: Michigan Math.J.
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[Publications] 中路貴彦: Proc.amer.Math.Soc.
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[Publications] 中路貴彦: Pacific J.Math.
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[Publications] 中路貴彦、山本隆範: J.Functional anal.