1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63540144
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
堤 正義 早稲田大学, 理工学部, 教授 (70063774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 清史 早稲田大学, 理工学部, 教授 (30063689)
垣田 高夫 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90063362)
入江 昭二 早稲田大学, 理工学部, 教授 (80063329)
宮寺 功 早稲田大学, 教育学部, 教授 (50063293)
山田 義雄 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (20111825)
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Keywords | 非線形シュレディンガー方程式 / 初期値問題 / 解の平滑化 / 解の局所化 / 非線形放物型方程式 / 解の爆発 / 解の消滅 / FFT |
Research Abstract |
当研究課題の下で得られた主要な研究成果のうちの幾つかを下記に列挙する。 1.非線形シュレディンガー方程式。(1)初期値問題に関して、非線形項が局所的であるとは限らない非常に一般的な条件のもとで、解の平滑化及び局所化の性質を証明した。これは従来知られていた結果を著しく一般化し、統一的展望を与えたものである。(2)爆発項をもつ方程式で、非線形の増大度がクリティカルの場合に、解の爆発点近傍での振舞を部分的にではあるが決定した。これらの研究においては、方程式の持つ対称性とそのリー環の無限小生成作用素が有力な手段である。この手法は他の非線形方程式にも拡張されつつある。(3)初期値境界値問題の滑らかな大域解の存在を示すのは、2次元以上の場合困難で、唯一ブレジス・ガルエの結果があるだけであるが、その非線形項の増大度に関する条件が最善ではないことを、新しい評価上の工夫により示した。 2.非線形放物型方程式(1)p-ラプラシアンを含むかなり非線形性の高い方程式の初期値境界値について、大域解の存在・ー意性のクラスを与えさらに、解の平滑化、解の有限時間での消滅などを示した。初期関数をルベーグ可積分という広い関数空間にとったため、解の平滑化には、モーザーの手法とソボレフの不等式とをうまく組合せる必要があった。(2)反応拡散方程式について、解の時間無限大における漸近挙動と、関連する定常問題の解の安定性について、新しい知見を得た。 3.数値解析、非線形シュレディンガー方程式の初期値問題の解の爆発の数値解析を、空間1.2次元について行った。方法はFFTを活用し、爆発点での解の形を追求するため、うまいスケール変換を工夫した。また退化型放物型方程式の解の自由境界を調べるのにも、FTTによる数値解法はきわめて有効であることが分かった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 山田義雄: SIAM Journal on Mathematical Analysis.
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[Publications] 堤正義: Funkcialaj Ekracioj. 31. 363-381 (1988)
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[Publications] 堤正義: Nonlinear Analysis,Theory,Methods & Applications. (1989)
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[Publications] 堤正義: Journal of Mathematrcal Analysis and Application. 132. 187-212 (1988)
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[Publications] 宮寺功: Proceedings of the Japan Academy,Series A,Mathematical Sciences. 64. 223-226 (1988)
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[Publications] 郡敏昭: Matje merische Annalen.
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[Publications] 有馬哲: "ベクトル場と電磁場" 東京図書, 256 (1987)