1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63540152
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
蔵野 正美 千葉大学, 教育学部, 教授 (70029487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 研一 千葉大学, 教育学部, 助教授 (70173961)
越川 浩明 千葉大学, 教育学部, 助教授 (60000866)
山内 憲一 千葉大学, 教育学部, 助教授 (20009690)
剣持 信幸 千葉大学, 教育学部, 教授 (00033887)
鵜沢 正勝 千葉大学, 教育学部, 教授 (80009026)
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Keywords | マルコフ決定過程 / 最適制御 / 適応制御 / 存在定理 / 平均コスト基準 / 到達可能性 / 熱伝導制御 |
Research Abstract |
本研究は、特にマルコフ過程の最適制御問題を主に取り上げて研究し新しい成果を得た。その概要は次の通りである。 1.コンパクトな距離空間を状態空間にもつマルコフ決定過程に、Doeblin条件を仮定し、このもとで平均コスト基準に対する最適解(最適な定常政策)の存在定理を確立した。この定理は状態空間が一般的なため、確率測度のある集合を状態空間にもつベイズ流の適応制御過程を解析するための基礎理論を与えるものである。定理の証明では、モデルの連続性を必要としたが、連続性の仮定を除去する方向に定理を拡張して行くのは今後の課題である。 2.非有界な可測コスト関数をもつ抽象空間上の一般セミ・マルコフ決定過程を到達可能な状態部分集合の存在を仮定して考察し、平均コスト基準での最適解の存在定理を示した。到達可能性の仮定は、Operations Researchなどで取り扱う実際的モデルでは一般的な仮定であるため、この定理はセミ・マルコフ過程の適応範囲を拡大するのに役立つと思われる。到達可能性のもとで最適解を求める効率的なアルゴリズムの開発は今後の課題である。 上記の他に、偏微分方程式系の最適制御問題の研究では、熱伝導制御に関する方程式の解析などに成果がみられた。また、計画数学の基礎理論である変分法、自由境界値問題、複素多様体、ホモトピー論などに、本研究に参加した研究者はそれぞれ一定の研究成果を得ており、研究論文として発表している。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] M.Kurano: To appear in SIAM Journal on Contorol and Optimization. 27. (1989)
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[Publications] M.Kurano: To appear in Optimization.
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[Publications] M.Uzawa: Bull.Facult.Education Chiba University.37(2). 1-16 (1989)
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[Publications] N.Kenmochi: IMA.J.Appl.Math.40. 205-216 (1988)
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[Publications] H.Koshikawa: Bull.Facult.Education Chiba University. 36. 1-8 (1988)
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[Publications] K.Maruyama: Osaka Journal of Mathematics. 25. 581-589 (1988)
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[Publications] 柳原二郎、越川浩明 他: "理工基礎 微分積分学" 理学書院, 1-218 (1989)