1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63540171
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
藤越 康祝 広島大学, 理学部, 教授 (40033849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
百武 弘登 広島大学, 理学部, 助手 (70181120)
内山 耕平 広島大学, 理学部, 助教授 (00117566)
谷口 正信 広島大学, 理学部, 助教授 (00116625)
十時 東生 広島大学, 理学部, 教授 (70027366)
三村 昌泰 広島大学, 理学部, 教授 (50068128)
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Keywords | 確率分布 / 密度関数 / 分布関数 / 漸近展開 / 近似理論 / 誤差評価 / 統計的推測 |
Research Abstract |
本研究は統計解析の理論展開において重要な役割を演じている確率分布の近似理論の数字的基礎とその統計的推測への応用に関する研究を目的として数理統計学の専門家と関連する数学の専門家によって組織された。研究はセミナーや他大学の関連研究者と研究連絡を行いながら進められた。主要成果は次の通りである。 成果内容は次の1〜3に分類できる:1.漸近展開の数学的基礎、 2.漸近的標本分布の導出、 3.統計的漸近理論。 1については、尺度混合変数の漸近展開に対して、誤差限界を与えることに成功した。この結果は統計学における種々の分布の漸近展開とその誤差限界の導出に利用できるものである。2については、次の統計量の漸近展開を導出した。(1)ある種の一般化最小二乗推定量、(2)多変量t-分布とそれらの最大、(3)多変量F-分布とそれらの最大、(4)ARMA過程における検定統計量、(5)多変量線型仮説と独立性の検定に対するある種の検定統計量のクラス、(6)多変量成長曲線モデルにおける自己共分散構造に対する尤度比統計量、(7)共分散行列の構造に対する一般検定統計量。3については、(1)多変量線型仮説の検定に関する代表的統計量の比較を、パワーの漸近展開を利用してこれらの統計量を含むクラスで比較し、代表的統計量の特徴をより明確にした。独立性の検定に対しても同様な結果を得た。(2)ARMA過程での検定問題に対して、検定統計量の漸近近似の改良を与えることにより、より精度よく検定することを可能にした。(3)多変量成長曲線モデルで自己共分散構造がある場合の漸近理論の基礎的研究を行った。(4)多変量母集団の選択問題に対して、2段階法に基づく手法を提案し、その漸近的最適性について知見を得た。 上記は研究目的に直結した主要結果であるが、この他にも各分担者により多くの成果が得られている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 藤越康祝: Journal of Multivariate Analysis. 26. 48-58 (1988)
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[Publications] 藤越康祝: Journal of Multivariate Analysis. 27. 194-205 (1988)
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[Publications] 藤越康祝: 数学. 40. 220-236 (1988)
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[Publications] 谷口正信: Journal of Multivariate Analysis. 27. 494-511 (1988)
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[Publications] 三村昌泰: SIAM Jourbal on Applied Mathematics. 49. (1989)
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[Publications] 百武弘登: Sequential Analysis. 7. 239-251 (1988)