1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63540188
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中田 好一 東京大学, 理学部, 助手 (80011740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出口 修至 国立天文台, 電波天文学系, 助手 (20197825)
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Keywords | 炭素星 / 質量放出 / 赤外スペクトル / 水メーザ |
Research Abstract |
本研究の目的は波長10ミクロンのシリケイト赤外輻射を示す異常炭素星につき、そのスペクトルを様々な手段で調べモデルを考察することである。昭和63年度に行った研究は次の通りである。 1.昭和62年度に行った南天異常炭素星水メーザ観測のデータをまとめ、質量放出と活動性の関係を研究した。この結果、水メーザを示す炭素星を新たに一つ発見した。 2.異常炭素星の一つ、炭素星2123番は、実は、近傍の赤色星の赤外スペクトルを誤認していた事を明らかにした。 3.岡山天体物理観測所望遠鏡を用い、明るい特異炭素星、双子座BM星の近赤外2ミクロン、域フーリェススペクトルをとり、M型星に強いハイドロキシルの吸収線を探し、失敗した。 4.チリのラシーヤに新設された、サブミリ波望遠鏡を用い、一酸化硅素メーザ、一酸化炭素線の観測を行った。メーザの検出はなかった。同時に行った、一般低温度星観測と比較すると、今回の結果は単独星仮説に有利である。 5.ヨーロッパ南天文台ルベルト氏、国立天文台山下氏と共同で、特異炭素星の可視スペクトル観測を開始した。炭素星1633、1003番、新炭素星カタログ79-11番のスペクトルの解析が進行している。 6.近赤外測光器は2月現在、部品の組立てを行っており、4月頃テスト観測を開始する予定である。 次年度は上記の研究を継続して行い、特異炭素星のスペクトルの特徴質量放出の活動度、変光の特性などを明らかにして行きたい。
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[Publications] Nakada,Y.: Astron.Astrophys.193. L13-15 (1988)
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[Publications] Nakada,Y.: Publ.Astron.Soc.Japan. 40. 331-340 (1988)
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[Publications] Nakada,Y.: Ap.J.(Letters). 323. L77-80 (1988)
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[Publications] Deguchi,S.: Ap.J.325. 794-797 (1988)
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[Publications] Nakada,T.: Ap.J.326. 157-163 (1988)
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[Publications] Tokunaga,A.T.: Ap.J.328. 709-713 (1988)
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[Publications] O.HASHIMOTO: ASTRON.ASTROPHYS.
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[Publications] DEGUCHI,S.: MON.NOT.R.ASTRON.SOC.
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[Publications] SELLGREN,K.: Ap.J.