1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63540191
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
藤本 正行 新潟大学, 教育学部, 助教授 (00111708)
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Keywords | 回転星 / 降着星 / 流体力学的不安定 / 物質混合 / X線バースト / 新星爆発 / I型超新星爆発 |
Research Abstract |
本研究の目的は、微分回転している星の非軸対称な摂動に対する流体力学的不安定性の条件を調べ、それによって励起される乱流による角運動料の輸送とそれに伴う物質・熱の混合の効果を考慮して、角運動料を含んだ物質を受け入れている降着星の熱的進化を解明することである。 本年度は、三年計画の初年度で、成層微分回転ではバロクリニック不安定のために、乱流が常に存在してるとの作業仮説に基づき、降着星の熱的進化を探究するためのモデル方程式を導き、それを解くための数値計算のコードの開発に着手した。この作業仮説刃の地球物理学の分野での研究に加え、筆者のこれまでの研究成果に以拠したものである。モデル方程式は、1.乱流による角運動料の輸送、2.それに伴う物質の混合、3.それぞれに付随した回転エネルギーの散逸と熱の輸送の効果を含み、また、乱流による輸送係数についても、任意ではなく、不安定モードの線型解析、糸の特性を考慮して評価した。従って、全体として、首尾一貫した表現になっている。乱流による物質混合については、太陽ニュートリノとの関連でシャツマンが、また、角運動量の郵送については、回転星の循環流の関係でタッスル達が、ケルヴィン・ヘルムホルツ不安定だけを考えた定式化をクッターとスパークスが新星爆発について議論しているが、それらの改良発展版となっている。安定な成層下では、重力方向に比べて、等圧力面内の拡散は効率がよいので、その面内での物理量の変動は小さいと考えられるので、モデル方程式を動径方向の一次元で近似することができる。従って、恒星進化の計算コードを改良することによって、降着星の熱的進化を計算することができるので、現在その準備を進めている。対象としては、これまでX線バースト、新星爆発を考えて来たが、3の熱輸送の効果は密度が大きい所で顕著になることがわかったので、I型超新星爆発についても検討している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 藤本正行: Asppronomy and Astrophysics. 198. 163-172 (1988)
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[Publications] 藤本正行: Astropomy and Astro physics. 199. L9-L12 (1988)
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[Publications] 藤本正行: Physics of Neatron Stars and B+ack Holes ed.Y.Tanaka(Univeral Acadeny Press.inc). 収録. 265-268 (1988)
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[Publications] 藤本正行: Astrophysical Journal. (1989)
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[Publications] 藤本正行: With Turbulent Mixing. Astorphysical Journal. (H)