1988 Fiscal Year Annual Research Report
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63540210
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
鈴木 恒雄 金沢大学, 理学部, 助教授 (60019502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末松 大二郎 金沢大学, 理学部, 助手 (90206384)
山田 英二 金沢大学, 理学部, 教授 (50019436)
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Keywords | クォークの閉じ込め / デュアル交換 / モノボール / トポロヂカル対称性 |
Research Abstract |
1.QCDでの閉じ込め機構を理解する目的で、't'Hooftが1980年に提唱したabelian Projectionの方法を発展させ、モノポール軌道の足しあげをモノポール場であらわしGinzburg-Landau流理論を構成した。このabelianモノポールがホーズ凝縮をおこすと、荷電粒子間の静的ポテンシャルが線型項を含み予想されるごとく閉じ込めが実現する事が示された。閉じ込めでの重要な量であるstring tensionを具体的かつ解析的に計算し、実験値と比較して理論に含まれるパラメータをきめた。この考え方の興味ある予言として、双対ポテンシャルにあたるスピン・パリティがJ^<PC>=1^<+->の粒子がSU(3)の時、1.2〜2.0Gev位にでることが示せる。これらの成果は後記論文の初めの2つの論文に発表された。 2.abelian ProjectionされたQCDをdual potentalを含む形であらわすとelectric U(1)×U(1)に加えてmagneticなU(1)×U(1)が存在している事がわかる。abelian monopoleの凝縮がおこるとこのmagreticな対称性が自発的破力をおこしdual potentialが質量をもつか同時にもとのpotentialも質量をもつ。electric U(1)×U(1)は破れないままゲージ場か質量をもつという新しい機構が存在することがわかった。そしてstaticな荷電粒子のみでなくdynamicalな荷電粒子のとじこめも実現している事も示せた。これは第3の論文で発表される。 3.現在2つの仕事がまとまりつつある。上記の解析的な計算を数値計算で精密化をする仕事ともう一つは本当にQCDでabelian Projectionの描像が正しいかどうかをMonte-Carlo法などをつかって調べる仕事で後者の方で興味ある結果がえられつつある。次年度としてはabelian Projectionされたdual potentialを含むラグランヂアンでのシミュレーションや様々な解析的な研究も計画している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tsuneo,Suzuki: Progress of Theoretical Physics. 80. 929-934 (1988)
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[Publications] Shinji,Maedan: Progress of Theoretical Physics. 81. 229-240 (1989)
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[Publications] Tsuneo,Suzuki: Progress of Theoretical Physics. 81 4月号. (1989)