1988 Fiscal Year Annual Research Report
重水素標識法とMIKEスペクトル法によるイオンの分解機構の研究
Project/Area Number |
63540356
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Research Institution | Gunma National College of Technology |
Principal Investigator |
田島 進 群馬工業高等専門学校, 工業化学科, 教授 (70099787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳沢 琳江 群馬工業高等専門学校, 工業化学科, 助手 (30042584)
橋本 修一 群馬工業高等専門学校, 自然科学科, 助教授 (70208445)
飛田 成史 群馬工業高等専門学校, 工業化学科, 助教授 (30164007)
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Keywords | イオンの構造 / イオンの分解機構 / MIKEスペクトル / 重水素標識法 / イオンの生成熱 / KER値 |
Research Abstract |
1.電子衝撃によって生じるジエトキシジメチルシランの分子イオンの分解機構及び限界により生じた種々の中間体イオンの構造・反応性を重水素標識法とMIKEスペクトル法を並用することにより検討した。その結果、早期化学的には合成されていないシラ酢酸にプロトンが付加したイオン等、通常単離の難しい種々の化学種の構造及び反応性等を解明することができた。これらの研究成果をOrg. Mass Spectrom.に投稿した。(印刷中) 2.14種のアニリン誘導体から電子衝撃によって生じる同じ元素組成の中間体イオンC_7H_8N^+の構造及び分解について、MIKEスペクトル法とKER値、生成熱の測定等により検討した。その結果、前駆体イオンの分解機構を解明し、かつ前駆体イオンの違いにより4種類の中間体イオンに分類できることが判明した。この成果をMass Spectroscopyに投稿した。(印刷中) 3.1、2-ジエトキシエタンの分子イオンの分解機構を重水素標識法、MIKEスペクトル法、KER値及び生成熱の測定等により検討した。その結果、分子イオンからの脱アルコール反応と脱アルデヒド反応の機構を解明することができた。脱アルデヒド反応は同族体である1、2-ジメトキシエタンと同じであったが、脱アルコールは異なる反応機構により生じることが判明した。また、これらの反応によって生じた中間体イオンの構造を解明することができた。この成果をMass Spectroscopyに投稿した。(審査中)
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[Publications] Selji Tobita.; Susumu Tajima.: Organic Mass Spectrometry. 24. (1989)
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[Publications] Susumu Tajima.; Seiji Tobita.: Mass Spectroscopy. 37. (1989)
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[Publications] Tamae Yanagisawa.; Seiji Tobita.; Susumu Tajima.: Mass Spectroscopy. 37. (1989)