1988 Fiscal Year Annual Research Report
Δ^4-2-オクタロン類の酸異性化とこれを用いる生物活性テルペン類の合成研究
Project/Area Number |
63540418
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加藤 紀元 東北大学, 非水溶液化学研究所, 助教授 (00006305)
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Keywords | 5,5-ジメチル-Δ^4-オクタロン類 / 酸異性化 |
Research Abstract |
非共役エノンの5,5-ジメチル-Δ4-オクタロン類1CR=CH_2OCH_3(a)、CO_2CH_3(b)、CH_2OH(c)、CH_3(d)、とよびCH=CH_2(e)を合成し、これらのp-トルエンスルホン酸を用いる酸異性化を検討した。この共役異性化反応は1との平衡反応となったが、1a,dは選択的にcis-オクタロン2を、また1d,eは2と共にtrans-オクタロン3の混合物を与えること、この際、2が主生成物となる結果を得た。なお、1cは三環性アセタール4を与えた。この異性化の反応機構は目下検討中であるが、今回用いた系ではcis-共役オクタロン2が熱力学的に安定系である知見が得られた。これはデカロン5がtrans系で安定であることを比較して興味深い。 ・応用面としての天然物合成では、生成物の1つ、3dを用いてseco-セスキテルペン合成を検討し、タバコの一成分である6の全合成をおこなった。現在、次のターゲットとしてiso acanthodoral7を選び、上述の異性化反応で特徴的な生成物2bから出発する全合成を検討している。
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[Publications] Michiharu,Kato: Chemistry Letters.61-64 (1989)
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[Publications] Michiharu,Kato: Tetrahedron. (1989)
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[Publications] Michiharu,Kato: Tetrahedron Letters. (1989)
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[Publications] Michiharu,Kato: Tetrahedron Letters. (1989)(ホ ホAホyホzホ ホA)