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1989 Fiscal Year Annual Research Report

食葉性甲虫類のギルド構造におよぼすアリの役割

Research Project

Project/Area Number 63540515
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

中村 浩二  金沢大学, 理学部, 助教授 (70111755)

Keywordsギルド構造 / アザミ / 個体群動態 / 種間競走 / アリ / Herbivory
Research Abstract

石川県の白山山麓に生育する、ハクサンアザミの葉を、餌資源として優占的に利用している食葉性甲虫5種(コブオオニジュウヤホシテントウ、ルリクビナガハムシ、アザミカミナリハムシ、アオカメノコハムシ、キベリトゲトゲハムシ)の「種間の相互作用」と「共存機構」を明らかにし、アリ類が上記の甲虫類におよぼす、捕食者としての直接的役割、および甘露提供者、寄主植物を通しての間接的役割を以下のごとく検討した。
【○!1】室内飼育によるアザミの食葉性甲虫類の生存-繁殖スケジュ-ルの比較:石川県の白山山麓に生育するハクサンアザミを、餌資源として優占的に利用している食葉甲虫のうち、ヤマトアザミテントウ(En)、アオカメノコハムシ(Cr)、ルリクビナガハムシ(Lc)、アザミカミナリハムシ(Ac)の生存-繁殖スケジュ-ルを室内飼育によって比較した。金沢市湯涌で採集した越冬直後の成虫を、プラスチック容器で1対ずつ、5月上旬から9月上旬まで、20oC、自然日長の条件で飼育した。
(1)成虫の平均寿命(飼育開始後の生存日数)は、雄58.0、雌58.4(En)、雄100.1、雌95.9(Cr)、雄116.3、雌119.9(Lc)、雄79.5、雌93.1(Ac)であった。ヤマトアザミテントウは短命であったが、それ以外の種は長命で、多数の個体が飼育打ち切り時点でも生存していた。
(2)1雌あたり産卵数は、251.3(En)、382.6(Cr)、831.7(Lc)、565.4(Ac)であった。(3)産卵パタ-ン:ヤマトアザミテントウでは、初期にはっきりしたピ-クを示したが、アザミカミナリムシ、ルリクビナガハムシは、長期間にわたり一定のペ-スで産卵し続ける傾向があった。
【○!2】その他の調 査項目:1.アザミを刈り取り、乾重量を計測し、草丈、茎の太さ、葉の枚数などとの相関式の作成した。
2.調査地以外のより広範な環境条件に生育しているハクサンアザミの食葉性昆虫類、アリ類の分布状況の調査。
3.アリの一般生態調査、とくにアザミおよび調査地内に優先的に分布するイタドリ、シシウド、ヨモギなどについても、アリとその甘露提供者(アリマキ、カイガラムシなど)の種類相、個体数、空間分布を記録した。
4.ハクサンアザミの葉以外の部位(新芽、茎、頭花)の昆虫相の調査。

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Published: 1993-03-26   Modified: 2016-04-21  

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