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1988 Fiscal Year Annual Research Report

魚類の体色・模様の行動学的意義

Research Project

Project/Area Number 63540588
Research InstitutionToho University

Principal Investigator

藤井 良三  東邦大学, 理学部, 教授 (10045354)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大島 範子  東邦大学, 理学部, 助教授 (70057735)
Keywords体色変化 / 行動 / ネオンテトラ / タイリクバラタナゴ / 色素胞 / 虹色素胞 / 反射小板 / グアニン
Research Abstract

助成により購入したビデオカメラに、別途購入済みであった記録装置を接続したシステムを使い、まず熱帯魚のネオンテトラの体側にある青緑色の縦縞の行動学的意義を解析した。この縞は夜間には暗紫色に変化することが確認できた。夜間でも照明下では青緑色を示すこと、摘出皮膚標本でも光の作用により縞を形成する運動性虹色素胞が反応を示すことから、日周期的色彩変化は細胞への光の直接作用によることが確認された。ストレス下、あるいは採餌時にこの縦縞は黄色となる。この現象は、興奮状態において副腎クロマフィン細胞から放出されるカテコールアミンが虹色素胞膜のα-アドレナリン性受容体に作用し、細胞内反射小板堆を形成する小板間の距離を増大させるためと推論された。群を形成する個体間ではこの縦縞の黄色化は警報の信号として認識されるが、採餌時には逃避反応の解発は抑制されるものと見られる。タナゴ類に多く見られる体側後半の緑色縦縞も虹色素胞の存在による。タイリクバラタナゴで解析した結果、この縞の光反射性も方向性が著しいことが明らかとなった。この縞の種内同定と群形成における意義の検討を進めた。脊椎動物の虹色素胞内に存在する反射小板の高い光反射性は屈折率の高いプリン混晶である例が報告されていた。ここでは、微粒子セルロースベッドの薄層クロマトグラフィーにより、数種の硬骨魚類の虹色素胞内反射小板の化学組成を分析してみた。コイ、ティラピアの非運動性細胞では、グアニンとヒポキサンチンの混晶であったが、ルリスズメダイ、デバスズメダイの運動性細胞ではほぼ純粋にグアニンで構成されていた。ネオンテトラではグアニン、ヒポキサンチンのほかに、未同定の塩基が存在する。一般的には、運動性虹色素胞ではグアニン主体の組成をとる。これは非常に薄い反射小板が、細胞運動に際して受ける歪みに耐える機械的強度を要求するため、純結晶である必要性によると推論された。

  • Research Products

    (5 results)

All Other

All Publications (5 results)

  • [Publications] Oshima,N.: Comparative Biochemistry & Physiology. 91A. 27-32 (1988)

  • [Publications] Aihara,M.: Comparative Biochemistry & Physiology. 92B. 533-536 (1989)

  • [Publications] Fujii,R.: Zoological Science. 6. (1989)

  • [Publications] Nagaishi,H.: Comparative Biochemistry & Physiology,Series A. 1989.

  • [Publications] Oshima,N.: Comparative Biochemistry & Physiology,Series C. 1989.

URL: 

Published: 1990-03-20   Modified: 2016-04-21  

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