1989 Fiscal Year Annual Research Report
SEMの2次電子像、燐光像、反射電子像による花崗岩の微小変形構造についての研究
Project/Area Number |
63540608
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
金折 裕司 岐阜大学, 教養学部, 助教授 (60194883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢入 憲二 岐阜大学, 教養学部, 教授 (20022650)
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Keywords | 活断層 / 微小変形構造 / カタクラサイト / 反射電子像 / 燐光像 / 花崗岩 / 粒界割れ目 |
Research Abstract |
1.以下に述べる地域での地質調査および岩石試料採取を実施した。 (1)阿寺断層北端部周辺および岐阜県恵那・中津川の恵那山・屏風山断層の分布地域、など大規模な断層が分布する地域の花崗岩類について、地質調査を行い系統的なサンプリングを行った。 (2)上記の断層地域の花崗岩類と比較するため、大規模の断層の存在が認められない瀬戸内海北木島地域と山陰萩地域に分布する花崗岩類について、地質調査と系統的なサンプリングを実施した。 2.上記採取試料について、研磨薄片を作成しSEM観察に必要な表面処理を行った。 3.SEMによる2次電子像、燐光像、反射電子像の3種類の像を、同一試料の同じ場所で観察し、それぞれ像を比較・検討した、さらに、光学顕微鏡で同じ試料を観察し、これら3種類像が鏡下でどのように見えるかを観察した、この結果、以下のことがわかった。 (1)反射電子像は鉱物の種類の違いを明瞭に示すため、粒界割れ目の観察に敵している。この像を観察することにより、粒界割れ目を定量的に評価することが出来ることがわかった。 (2)燐光像については、花崗岩の構成鉱物では発光量が少ないため、昨年度までの検討結果では、検出が困難であった。しかしながら、今年度は表面処理方法、観察方法を工夫することにより、鮮明な燐光像を捉えることに成功した。 4.2ヵ年間の研究で得られた微小変形構造を正確に記載すると伴に、変形構造を整理、分類した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 金折裕司: "花崗岩類に認められる微小変形構造" 平成元年度日本応用地質学会、研究発表会講演論文集. 21-24 (1989)
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[Publications] 金折裕司: "阿寺断層周辺に認められる変形構造の特徴" 岐阜大学教養部研究報告. 25. 1-27 (1989)
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[Publications] Kanaori Y: "Late Mesozoic-Cenozoic strike-slip and block rotation in the Inner Belt of Southwest Japan" Tectono physics. 178. (1990)
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[Publications] Kanaori Y: "A nested fault system with block rotation caused by left-lateal faulting:the Neodani and Atera fault、costal Japan." Tectono physics. 178. (1990)
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[Publications] Kawakami S: "Microcracks induced by piojectile impact at velocitiesranging from2.3 to 3.6km/s on granite spheres." Rock Mech & rock Eng. 23. (1990)