1988 Fiscal Year Annual Research Report
透明導電膜の各種使用条件下での適合化と高性能化に関する研究
Project/Area Number |
63550024
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
南 内嗣 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70113032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 新三 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70064467)
南戸 秀仁 金沢工業大学, 工学部, 教授 (30133466)
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Keywords | 透明導電膜 / 透明電極 / 透明電極のパターンニング / 透明導電膜の劣化 / オプトエレクトロニクス |
Research Abstract |
本研究の目的は透明導電膜の各種応用に対する適合性を追及することによって、高性能透明導電膜を実現することであり、現時点までは、計画通り研究を進めている。その成果として、現在実用可能な透明導電膜材料であるLTO、S_nO_2系およびZ_nO系の3種類の金属酸化物は、それぞれ化学的特性がかなり異なり、それぞれの科学的特性の長所を活した適合化の可能性のあることが明らかになりつつある。今年度の研究成果を以下に列挙する。 1.評価用の3種類の透明導電膜のプラズマ集束用磁界印加形マグネトロンスパッタ法による作成を行い、各種使用条件下での処理を実施し、その電気的、光学的、結晶学的特性、および膜のESCA、SIMSによる組成分析および酸素との結合状態等を調べた。 2.並行してEL素子への実装の試みとして、絶縁層上に積層した蛍光体薄膜および透明導電膜との界面状態を調べると共に、そのデバイス特性を評価した。 3.透明導電膜の新しいパターンニング法として、ECR水素プラズマを用いたドライエッチング技術を提案し、上記3種類の透明電極に対してその有効性を明らかにした。 4.1および2の結果より、透明導電膜が各種使用条件下におかれた場合、(1)透明導電膜の特性変化(劣化)、(2)作製したデバイスの特性変化が認められるが、それらは(a)膜の構成原子や不純物原子の相互拡散、(b)膜表面の化学状態の変化のいずれか、もしくは両者が直接の原因で引き起こされていることを明らかにできた。しかし(a)および(b)の原因が適用されるデバイスによっては、(1)もしくは(2)を引き起こすことのない場合があり、最終的にはデバイスに実装して経特性を含め、その適合性を評価しなければならいない。
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[Publications] T.Minami,;T.Miyata,;A.Iwamoto,;S.Takata,;H.Nanto.: Japanese Journal of Applied Physics. 27. L1753-L1756 (1988)