1989 Fiscal Year Annual Research Report
電子顕微鏡法による金属シリコン界面でのシリサイド化反応の精密解析
Project/Area Number |
63550026
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
横田 康広 岡山理科大学, 分析センター, 講師 (50200902)
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Keywords | 白金シリサイド / シリサイド化反応 / ランプアニ-ル / 断面TEM法 / イオン研摩 / 小突起 |
Research Abstract |
精密研磨機マルト-ML-150を購入した。早速、研麿材の選定や研麿時間などの条件を求めている。昭和63年度に購入した赤外線加熱炉を種々の試料で使用し、下部集光ミラ-などを追加して5分以内に1100Cまで昇温して安定に制御できるよう条件を決定した。 1.本研究の目的である白金ーシリコン界面でのシリサイド化反応について種々の温度で前処理して得た試料を電子線で照射しin-situに記録して反応の詳細を調べ1988年夏に米国電子顕微鏡学会(EMSA meeting)で発表した。さらに詳細なデ-タを得たので論文として投稿の準備をしている。 これは白金一シリコン界面の間に金属を蒸着する前から存在する10nm以下の厚さのnative oxide層の中をシリコン原子が拡散し白金がシリサイド化するようすを原子レベルで捉えたもので、native oxideが界面から白金側の表面へ移動していくことを明らかにしたものである。 2.断面試料作製の過程でイオン研磨により特有の突起が発生することがわかったので、これを詳細に調べ結果を1989年春の応用物理学会、日本電子顕微鏡学会で発表した。またこれらの結果をまとめたものが1990年4月にJpn.J.Appl.Phys.に論文として掲載される。 これは断面試料を作製するのにイオン研磨法が使われるがArイオンで研磨すると長期間研磨した試料では数ミクロンのビ-ズ状になり、平坦な研磨面が得られない。研磨条件を検討したものである。シリコンをイオン研磨すると表面に非晶質の膜が生成すること。数ミクロンの突起の上にnmオ-ダ-のピラミッド型の小突起が発生していることなどを明らかにした。 3.実用化された4メガビッドのダイナミックRAMの熱処理条件の異なる素子の断面試料を作製し電極のシリサイドの整合世などについて調べた。結果は1989年の北京分析機器学会ですでに報告した。さらに詳しく1990年春の日本電子顕微鏡学会、8月の国際電子顕微鏡会議で報告する。
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[Publications] Y.Yokota,M.Song,H.Hashimoto and M.Awaji: "Surface topography of ion-etched Si wafers studied by electron microscopy" Japanese Journal of Applied Physics. 29. inpress (1990)
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[Publications] 横田康広: "断面観察法による半導体界面の評価" 金属. 59. 48-54 (1989)
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[Publications] M.Song,Y.Yokota,H.Hashinoto: "Atomic scale morphology of the interface on the crystalline Si covered by an amorphous layer formed by ionetching" Scanning EM89 WEST. inpress (1990)
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[Publications] H.Hashimoto,Y.Yokota,M.Song and M.Awaji: "Atomic structure of ion milled surface of Si(100)and(111)observed by a high resolution electron microscope" Proc.3rd.Bejing Conf.and Exhib.on Instrum.Analysis,1989. A93-A94 (1989)
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[Publications] Y.Yokota and H.Hashimoto: "Formation process of silicide at Pt-Si(111)interface" proc.46th EMSA meet.484-485 (1988)