1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63550033
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
春日 隆 国立天文台, 電波天文学研究系, 助手 (70126027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川辺 良平 国立天文台, 電波天文学研究系, 助手 (10195141)
宮沢 敬輔 国立天文台, 野辺山宇宙電波観測所, 講師 (10134628)
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Keywords | HEMTトランジスタ / 極低温 / 低雑音アンプ / 光応答 |
Research Abstract |
本年度は、超低雑音マイクロ波HEMTアンプ(既存)に対する光照射の影響を調べる実験を行った。これにより、明/暗によるアンプ動作の違いが明らかになり、アンプを調整、使用する上での多くの知見を得る事ができた。またHEMTの設計、製造への要求が明確になった具体的な作業は、次の通りであった。 製作 既存の冷却HEMTアンプの改造 LED(赤外)による光照射の機構の製作 常温/低温でのI-V測定系の組立 温度可変低温雑音源の製作、既存の雑音測定系の改造 測定 電流特性および増幅度、雑音温度に対する時間、温度、光量依存性 特性のドリフト時定数のバイアス、光量依存性及びヒステリシス 現在、まだデータ整理中であり、発表の準備中であるが、冷却状態でのアンプについての得られた知見、結論を以下に述べる。 1 暗状態では、電流特性に大きなヒステリシスを持ち、また同じ理由からドリフトを生じる。この時定数は,数時間以上あり、またバイアスに依存している可能性がある。これは、アンプ使用時、調整点がズレることを意味し、重大な問題である。明状態では、これがほとんど解消される。 2 明状態での雑音温度の低下は、一割程度みられた。 3 明状態では、光電流(場合によってはバイアス電流と同程度)が流れ、アンプ調整に影響を与える。また、温度上昇、ショット雑音増加につながると予想される。 4 100K付近で動作に不安定を生じる。これは、以上の振る舞いの原因と考えられるDXセンターレベルのエネルギーに対応している。
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Research Products
(1 results)