1989 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
63550056
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤原 俊隆 名古屋大学, 工学部, 教授 (90023225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
REDDY K.V. 名古屋大学, 工学部, 助手 (50185823)
林 光一 名古屋大学, 工学部, 講師 (60156437)
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Keywords | レ-ザ- / デトネ-ション / 逆制動輻射 / プラズマ / stiff / 輻射吸収 / 原始分子物理 / 数値解析 |
Research Abstract |
二年間にわたり研究を行った成果は次の様になる。研究手法としては,完全に数値解析によるレ-ザ-デトネ-ションの挙動解明と言う事になった。解くべき方程式は(i)流体に関してオイラ-方程式、(ii)電子・原子・分子の励起状態と基圧状態間の化学反応、遷移、非弾性衝突、弾性衝突及び制動輻射、逆制動輻射(レ-ザ-を吸収して気体をプラズマ化し、吸収したエネルギ-によってデトネ-ションを支持する基本的な機構)を支配するエネルギ-方程式と種の保存方程式、(iii)輻射強度を支配する方程式である。存在する化学種が多く、それらの間における反応・励起・失活速度定数の大きさに極めて大きな差(オ-ダ-にして5〜10)があるので、問題は極めてstiffである。研究はこのstiffさを如何に解決するかに絞られたと言っても良い。現在のところ、推進剤気体(アルゴン)中の焦点にレ-ザ-を集中する事によって、ある誘起時間の後に極めて高い圧力と温度が発生し、いわゆる〔点火〕という状態を発生させる事が出来た。この後デルタ関数的パルスが、衝撃波を前面に押出しながら進行し、レ-ザ-吸収に十分な電離度のプラズマ発生を維持出来れば、レ-ザ-デトネ-ションが発生・進行したと言える。即ち〔伝播〕を作り出さねばならない。研究はこの段階で終了した。 特にアメリカがこの研究に熱心であるが、1989・7・21にアメリカの〔レ-ザ-デトネ-ションワ-クショップ〕に出席し、現状を知る事が出来たので、そこで得られた最新の情報をまとめ、その概要を報告書中に入れておいた。全ての研究者がレ-ザ-吸収モデルを極めて簡単化しており、正しい原子分子物理と流体力学の数値解析に基いた研究は、これ迄全くなされていないので、上記の我が研究のレベルに自信を持つ事ができた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 藤原俊隆: "化学反応を含む極超音速流に関する計算機物流体力学(CFD)" ス-パ-コンピュウティングシンポジウム論文集. 1. 89-97 (1990)
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[Publications] 藤原俊隆: "電離・解離・化学反応流に関するCFD技術の展望" HOPEワ-クショップ講演集. 1. 512-517 (1989)
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[Publications] 辻岡光俊,藤原俊隆: "レ-ザ-デトネ-ションの生成をめざして" 1989年度宇宙輸送シンポジウム論文集. (1990)
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[Publications] M.Tsujioka and T.Fujiwara: "An Analysis of Flowfield Generated by Laser Absorption" Proceedings of the Workshop on Space Fluid Dynamics and Related Problems. 1. 28-36 (1989)
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[Publications] 辻岡光俊,藤原俊隆: "レ-ザ-吸収によるDeflagrationの数値解析" 第33回宇宙科学技術連合講演会講演集. 33. 320-321 (1989)