1988 Fiscal Year Annual Research Report
複合材料の異方性の積極的活用のための人工知能型最適材料設計システムの研究
Project/Area Number |
63550070
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
三木 光範 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (90150755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 吉彦 大阪府立大学, 工学部, 教授 (90032268)
室津 義定 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50081386)
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Keywords | 複合材料 / 異方性 / 材料設計 / 最適設計 / 人工知能 / エキスパートシステム / オブジェクト指向 |
Research Abstract |
複合材料の異方性を積極的に活用するには、1:力学的異方性を前提とした構造設計の最適化理論の構築ならびに、2:異方性を発現させる材料設計手法の確立と、設計のためのエキスパートシステムの開発が必要である。本年度はこの観点から以下の研究を行った。 (1)活用可能な複合材料の異方性の調査・研究 ここでは特に宇宙構造物の分野で異方性が積極的に活用できるものとして大規模宇宙構造物、一般機械分野でロボットアームをとりあげ、これらの構造体が曲げ・ねじり振動を生じた場合の制振が材料異方性を用いることにより容易になし得ることを確認した。 (2)必要な異方性を材料に付与するための材料設計の基礎原理の構築 ここでは従来進めてきた剛性決定手法に加えて、強度とその信頼性を考慮することのできる材料設計手法を開発した。これによって、負荷条件が確定的であるときと確率的であるときでは最適な積層構成が異ることが明らかとなり、負荷の変動に対しての設計指針が得られた。一方、ひずみエネルギをもとに行う新しい剛性最適化手法も確立し、任意の構造形態そして任意の負荷条件下での材料設計への展望が開けた。 (3)材料設計のための人工知能システムの基本方式の確立 ここでは計算機上に人工知能言語であるオブジェクト指向言語を用いた設計エキスパートシステムを構築することを目標に、本年度は構造解析の代表例であるトラス解析、ならびに材料の力学的異方性評価のための解析エキスパートシステムについて研究を行った。この結果、オブジェクトの適切なクラス階層構造と必要なメッセージを考えることができ、この考え方の下に開発されたエキスパートシステムは十分な性能を有することが確認された。こうして、本年度は研究目標の3本柱である設計対象、設計理論そして設計システムに関し十分な進展を得ることができた。
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[Publications] 三木光範: 材料システム. 7. 17-22 (1988)
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[Publications] Mitsunori Miki: Proc.7th International Conference on Composite Materials(ICCM/7). (1989)
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[Publications] Mitsunori Miki: Proc.30th Structures,Structural Dynamics and Materials Conference,AIAA. (1989)
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[Publications] 三木光範: 日本材料学会誌. (1989)
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[Publications] 三木光範: 日本航空宇宙学会誌. (1989)
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[Publications] 三木光範: 日本材料学会誌.