1988 Fiscal Year Annual Research Report
切削作業問題の解決を行う、解析・経験知識勘案型エキスパートシステムの構築と運用
Project/Area Number |
63550108
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
井原 透 中央大学, 理工学部, 助教授 (80134831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高久田 和夫 東京医科歯科大学, 医療機材研究所, 助教授 (70108223)
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Keywords | エキスパートシステム / 切削作業条件の設定 / 解析・経験知識勘案型エキスパートシステム / CIM環境 / 適応ファジーコントロール / フレーム |
Research Abstract |
本年度はケーススタディとして被削材のビビリ振動が拘束条件となる外径旋削作業を取り上げ、作業者の直感・経験とメリットの解析手法とを併用してビビリ限界を推定するエキスパートシステムの構築、および同システムをCIMS下で運用するための準備を行なった。 まず、被削材がビビリ振動を起こす複数の問題(被削材形状、製品形状)を設定し、各問題の特徴量(L/D等)を抽出するプログラムを作成した。ここで直感や経験の導入は適応ファジーコントロールの概念を援用し、新しい手法を開発した。これは被削材形状に3種類の基本形状を定め、基本形状材の物理量は実測から求めるが、一般形状材の物理量は基本形状間との類似度から求めるものである。次いで、実際の解析を実行しビビリ限界を示す送り量を求めるようになっている。同プログラムはフレームを用い、必要な諸量はif-neededによって求める形式を採用した。(精密機械工学会にて発表済み:裏面記載) 上述の解析結果は実作業実験の結果と比較検討された。その結果、本研究で開発された解析・経験知識勘案型エキスパートシステムは実施した実験範囲内では、有効なことが確認された。なお同検討中に、被削材の幾何学形状情報の処理手法を学術的に確立することの必要性が判明した。今後の検討事項である。さて、システムとしての有効性が確認されたので次段階として、模擬的なCIM環境下で同システムを分散的に運用する為のハード面での検討を進めた。その結果、複数のパソコンとワークステーションとの間にイーサネット型のLANを、申請した研究費を用いて張ることとなった。また分散的な作業条件の設定を行なうために情報の処理を非単調に推論するエキスパートシテスムの開発を行なった。これは現在裏面に記載したように次学会にて発表予定である。
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[Publications] 幾田周,井原透: 昭和63年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集. 121-122 (1988)
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[Publications] 山銅俊雄,井原透: 1989年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. (1989)