1989 Fiscal Year Annual Research Report
管内超音速流れの境界層におけるバ-スト波が疑似衝撃波の振動に及ぼす影響について
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63550140
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
望月 博昭 九州大学, 総合理工学研究科, 助手 (70038058)
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Keywords | 超音速流 / 疑似衝撃波 / 境界層 / 干渉 / 振動 / バ-スト |
Research Abstract |
疑似衝撃波領域内の圧力変動は、疑似衝撃波を構成する各衝撃波の相対位置や境界層と衝撃波との干渉による境界層のはく離と密接な関係があることから、疑似衝撃波が平均位置の前後に振動しているときの流れ場を、高速度写真観察した。その結果、先頭衝撃波の壁面近傍ではく離した境界層が激しく変化しており、同時に衝撃波の位置も大きく変わることが観察された。この衝撃波の振動をスペクトル解析した結果、400Hz以下に大きなピ-クをもつ周波数成分があり、先頭衝撃波のすぐ上流の境界層内の壁面で測定した圧力変動と相関関係があることがわかった。また疑似衝撃波が振動することにより生じる流路中心軸上の圧力変動の解析より、疑似衝撃波領域内における圧力変動の伝播方向は、流路中心軸から壁面方向に伝わることが確認された。今後は、流路中心軸上で圧力変動が上下流のいずれの方向から伝わるかを明らかにするため、流路中心軸上の圧力を測定するための通しピト-管内に、2個のKulite社製圧力変換器を取り付けて、二つの変換器の相対位置を変化させ、圧力変動の伝播方向に関する詳細なデ-タを得ることを試みる予定である。この圧力変動の伝播についての結果を得た後、疑似衝撃波とバ-ストとの干渉場をモデル化し、モデル計算により疑似衝撃波の発生により生じる圧力変動が小さくなるような管路系の設計法を試みる予定である。さらに疑似衝撃波による大きな圧力変動は境界層との干渉により生じるため、壁面に多孔壁を設けて境界層をパッシブコントロ-ルすることは、疑似衝撃波による圧力変動を軽減するために有効な方法であることを確認しているが、今後、その詳細なデ-タを得ることを計画している。
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