1990 Fiscal Year Annual Research Report
管路系における円管(直円管,曲円管)流の凝固閉塞限界
Project/Area Number |
63550176
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
智田 喜久二 神奈川大学, 工学部・機械工学科, 教授 (60078293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田島 守 神奈川大学, 工学部・機械工学科, 助手
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Keywords | 円管流 / 凝固 / 圧力降下 / 閉塞 |
Research Abstract |
本補助金を使用して今年度実施した実験は (1)直円管圧力降下の測定(前年度までの圧力降下測定を継続し、デ-タの積増しを行った。)(2)曲円管圧力降下の測定(前年度までは凝固層の観察のための半割管による圧力降下の測定であったので、分割していない管について改めて圧力降下を測定した。)(3)直円管内部の観察(前年度に引き続き、層流域から乱流域にかけての圧力降下の挙動、およびステップの発生および移動に注目しつつ管内部の観察を行った。) であり、現在とりまとめを行っているが、現時点での成果は、冷却強さTw^*が10以下の範囲内であるが、 (イ)直、曲円管とも層流流入から乱流流入にわたる範囲での圧力降下特性が得られた。(ロ)直円管流で冷却強さがTw^*=2の場合、同一レイノルズ数に対して2つの定常状態が認められた。(ハ)冷却が強くなると発生するステップは、冷却開始後の過渡的変化として従来は初生後前進して定常状態の位置に達するもののみ報告されていたが、逆に初生後下流側に後退して定常状態に至る場合も観察された。(ニ)圧力降下の過渡的変化には、特に少流量域で、かなりのオ-バ-シュ-トが観察され、これが閉塞に影響を及ぼす場合が出てくるため、当初本研究で目標としていた定常状態での圧力降下デ-タをもとに、定常的判定方法で管閉塞限界を決定することは無理ではないかとの疑問がでてきた。 などである。以上の実験事実の合理的説明には局所的熱バランスに基づく細かな検討が必要と考えられ今後の検討課題である。
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